第二章クライマックス予告(今週中に第二章最終話まで投稿予定)
――その拳は太極を示す。
『易有太極、是生兩儀、兩儀生四象、四象生八卦』
太極とは無極であり――無限定性を表す概念。
それは天と地であり――、陽と陰であり――、動と静であり――、すなわちこの世の全てである。
――この世界は、ひとつの矛盾を抱えていた。
滅びもって理を正す幻魔。世界を守護して律を保持する天魔。
同じ世界の正しい法則でありながらも存在自体が矛盾する双極。
決して交わることのない二つの理が、いま一人の少女の中で揺らぎはじめる。
かつて滅びをもって救いとした彼女は、天魔族の少年の祈りと共に再び目を覚ます。
「試験起動を終了し――本起動へ」
【system LOGOS:――本起動要求検知】
【system ALAYA:――干渉発生】
【system LOGOS/ALAYA:――衝突中……】
我は天より地に降りて、■■■■、■■■■■する者なり。
■■■■■し、■■に至らん――。
その声は、決戦場に響き――その金鱗の竜王は、悪しき竜王を討つべくその天から地へと舞い降りた。
今、幻魔と天魔、陰と陽が交わる時、新たな理――【■■■■】が世界に顕現する。
それはある意味、再誕そのものであり――、そして【■■■■】はその拳を握る。
【征天のナンダ】が振るうは、――侵食定理・終末竜剣。
それを迎え撃つのは、――■■■■・■■■■。
黄金の閃光が夜空を裂き、誕生と終末がひとつに融ける。
そうして彼女は選ぶだろう――、滅びではなく生きることを。
その存在と称号は既に示されている――、その彼女の新たなる称号こそ……。




