世界アイテム図鑑
●人類向け量産品:
一般人類向けに量産されている安価な品。主に人類が生産している。
★マナ鉱武具:
マナ鉱、要するに魔法金属を加工して生み出した武具類。
この世界の金属は魔法金属しか存在せず、どちらかと言うと魔法金属でない金属のほうが、異世界からしか手に入らない希少な存在である。
製品としての性能は、いわゆる異世界でも存在する魔法金属製武具と等価である。
この状態では、天魔族が扱うと非戦闘員が扱った場合ですら簡単にボッキリいってしまう程度の存在である。
★魔獣皮防具・E級D級:
どこでも手に入る魔獣皮の防具類。性能としては一般的皮製魔法武具と等価の効果を発揮する。
そこそこ希少で高価なD級魔獣皮になると、基本性能が一段上昇する。
もちろん、天魔族にとっては効果が弱すぎて、そのままでは使い物にはならない。
★魔法収束具(スペルデバイス):
この世界の魔人族むけ一般魔法は、先史文明からの伝統で【世界律管理機能】の環境管理システムの低階層部分の機能を借りて、それに入力するための【呪文】を唱えることで、その機能としての【環境干渉結果】を実行する行為とされる。そういった低階層部分は一般公開されており、そこへのアクセスの仲介をするのが【魔法収束具】である。なお、こういった魔人族が扱う程度の部分を【魔法】と呼び、一般に【魔化】と呼ばれる自動動作魔法によって武具や道具類に魔法実行機能を付加する技術も一般化している。
★魔糸製衣服・人類向け:
かつては旅を生業とする戦士業や、衣装と防具を両立したい貴族のみが使用していた高価商品であった魔糸製の衣服。
もはやこの世界における、先史文明以前より連綿と受け継がれる伝統技術となって、どの地域にも小さな村にすら必ず扱う人は居るという状況にある。
かつての高級衣服は、現在の一般衣服として生産される存在になっているのだ。
●人類向け一般装備:
この世界の一般人である魔人族が、日常や戦闘の主力として扱う比較的高価な商品類。主に天魔族が生産しそれを魔人族へ販売している。
★神造武具・人類向け:
マナ鉱武具に対して、天魔族の職人が低層の【霊性重層術】を施した程度の武具。
魔人族にとっては戦いの主力となる最上位武具となる。天魔族にとっては脆すぎて使い物にはならない。
別に中層以上の【霊性重層術】のものを与えることもできるが、そこまでいくと魂や肉体に悪影響が出てしまうために、よほどの理由がない限り与えることはない。
★魔獣皮防具・C級以上:
そこそこ希少な魔獣皮の防具類。性能としては皮製上位魔法武具としての効果を発揮する。
この段階以上では、その基本機能に、魔法への抵抗力上昇、魔法行使への補助効果、魔力循環活性化による精神力消費負担軽減などが追加される。
A級の魔獣皮は、そのままで人類の魂や肉体に悪影響が出るために人類向けにはほぼ使用されない。もちろん、この段階でも天魔族にとって、そのままで使用するものではない。
なお、これらC級以降の魔獣皮は一般的に【天魔族向け皮製装備】を生産するための素材として扱われる。
★護符・魔法系:
人類種が扱う魔法をそれだけで機能するように生産された使い捨てアイテム。
護符といっても御札ではなく、棒状水晶体(ボールペンみたいな大きさ)のものをその都度折って起動する。
効果的には後述の術式系のものと違いがわからないレベルの物も多い。ただ、明確に起動時に術式系が優先され上位効果とみなされる。
魔法を扱えないものがよく所持している。
★護符・術式系:
天魔族が扱う術式をそれだけで機能するように生産された使い捨てアイテム。見た目や使用法は魔法系のものと同一。
この護符は人類でも扱えるのだが、ある一定以上の効果のものは人類には基本的には出回ることはなく、術式仕様と言うだけで相当高価ないわば【エリクサー的】アイテムである。
実はスクリタが所持している逃走用転移術護符は、幻竜八姫将が特別に生産した術式系護符である。
★起魔従機(スペルドローン):
天魔族の【起術従機(メイジドローン)】ではない。あくまで人類向け【魔法】行使用のドローン。
その中枢制御回路【情報結晶素子】は、その中核技術が天魔族しか扱えないために、天魔族が生産した【起魔従機】を購入するか、天魔族が販売している【情報結晶素子】の一般人類向け商品を、人類が残りの加工を施してドローンを生み出す事になる。一般的な【魔法収束具】より扱いやすく、より高度な魔法を操ることが出来、ドローンを起点として発動する魔法などもあるために、広範囲への魔法行使すら可能となる、かなり便利なアイテムである。
さらに、この起魔従機の【情報結晶素子】には、より上位の環境管理システムへの接続門を特別に付与されているものもあり、それを利用すれば先史文明の【聖女】と同等の環境魔法(先史文明では星神魔法と呼ばれていた)を扱えるようになる。
★情報機器類:
電子回路を【情報結晶素子】で代用した地球文明の電子機器を再現したもの。
ヴァロナ商会の主力商品であり、携帯電話みたいなものも存在している。もちろん中継点はヴァロナ商会の領域と、周辺国家に許可を得て特別に建てたもの、あと魔王城にしかないためにそういった区間の通信にしか利用できない。そこは交易都市ブライラスにしかテレビ放送局のない【視幻器】に関しても同じ状況である。
ただ、最近は叡智の塔との協力のもと、その支配領域にも中継点が建てられ始めている。
●天魔族向け量産品:
天魔族向け商品。基本的に神核に反応して機能が発現するものであるため、一般人類にとっては手に入れても宝の持ち腐れでしかない。
★神造武具・天魔族非戦闘員向け:
天魔族用の安価武具として生産される、中層の【霊性重層術】を施した武具。
そこそこ脆くはあるが一般兵ならば扱えないほどではない。もちろん、普通は非戦闘員向けの護身用武具として使用される。
人類にとっては天上の存在であるが、天魔族にとってはそれほどでもない武具である。
★起点術具(メイジデバイス、又はインターフェイスユニット):
天魔族の神核内部に存在する世界律管理機能の低・中層機能を、世界へと出力する【接続門】として機能する特殊器具。もちろん人類にとっては無意味なアイテム。
天魔族は物理的な制約として、こうした【起点術具】を所持しないと【術式】と呼ばれる天魔族における【魔法】を操ることが出来ない制限がついている。なお【術式】は自動的に【魔法】の上位に置かれて、その効果もほぼ上位互換である(天魔族術師系職種が【魔術師】ではなく【術師】と呼ばれているのは、【魔術】というものが人類用の存在だからである)。
ただし、こういった制限は【固有権能】には適用されない。
★魔糸製衣服・天魔族向け:
天魔族の衣服は、一般人類向けのものと同じものが使用されているが、少し高価にして天魔族向けの効果を付与している衣服もある。
術師向けに、低層術行使支援効果を付与した衣服などが代表格であり、メイド兵のメイド服の大半はこういった衣服である。
●天魔族正規装備:
★神造武具・天魔族一般兵向け:
天魔族の武具職人がその技術をもって生産した、高層の【霊性重層術】を施した武具。
そこそこの数生産されているが、あくまでも量産品ではない。
ただ、天魔族上位戦士が扱うと普通に自壊することも多く、そういった上位層の者は個人ごとの一品物を使用することになる。
★魔糸製衣服・特性:
天魔族戦闘要員向けの戦闘服。正式な戦場ではこのランクのメイド服をメイド兵は身につける。
当然【調律式霊性紡績】技術による各種強化が施されており、防具として人類向けのものと比べると、人類が神の鎧と呼んで称える鎧すら遥か下にしてしまうほどの性能を持つ。
天魔族最上位の戦士も使用している最も一般的な戦闘服である。
★魔獣皮防具・天魔族向け:
一般的な魔獣皮防具に【霊紋再構成処理】を施したものであり、金属鎧を好まない天魔族にとっては最上位防具ともなる存在。
魔獣皮防具という分野ではこれが最上位である。正しく効果を発揮したこの防具は、人類の防具など足元にも及ばない各効果を発揮する。
★量産型起術従機(メイジドローン):
一般天魔族術師が扱うドローン。性能としては【起点術具】としての機能を持つ【起魔従機】のようなものである。
●天魔族上位装備:
★神造武具・天魔族個人向け一品もの:
天魔族一般兵向け神造武具に対し、【神造鍛冶】による追加効果付与と【神鋳核処理】による自壊耐性を加えた、天魔族戦士上位層向けの一品物武具。
【神造鍛冶】が行われていない、追加効果を持たないただの【個人向け高位神造武具】であることも多い。
オラージュが無限に生み出す長剣は、だいたいこのレベルの低層(追加効果なし、【霊性重層術】も若干他より低め)のものと等価の存在である。
★高位起点術具(ウィッチデバイス):
【固有権能】の領域である世界律管理機能の高層機能までの出力を可能にする特別な起点術具。
そもそもそれができるだけの技術と才能がなくてはならず、現状メディアやそれに匹敵する上位術師しか扱えない代物である。
これの所有者を主に【魔女】と呼ぶ。
★カミーラ専用起術従機(ラバルとアバリム):
【術式核芯】によって世界律管理機能の高層機能にまで出力を引き上げた起術従機。
特別な神核と【固有権能】を持つカミーラにしか扱えず、その命令しか聞かない至高の双子起術従機。
その拡張性、扱える術式の豊富さはもはや【魔女】の名を関する者すら凌駕しており、分野においては最高の魔女として名高いメディアすら越えている存在である。
●天魔族神器:
★黒剣:
対幻魔決戦用重装機剣。特務イラ・ディアボロスの愛剣。
その機能によって所有者に【竜王種特殊能力への高度な耐性】を与えるのと同時に、その【固有権能】を特別なものへと強化修正する機能を持つ。
もとはある人物が使用していた【対大型幻魔戦用古式機剣】のデータをもとに再設計された【対幻魔竜王戦用新式機剣】とされるものであり、その技術はさらに元の人物が扱うことになる【最新鋭機剣・猫爪】へと技術継承されることになる。
★猫爪:
正式な解説は後になるであろうネタバレ機剣。
ある人物の依頼によりある人物の技術の粋をもって生み出された。
重度な負荷と行動制限を与える代わりに、それをもっても余りある強化修正を【固有権能】に与える最新式機剣。
名前的にモロバレではある(笑)。
●天魔族上位神器:
★魔王剣:
遥か先史文明の【最後の勇者】の愛剣であった、天魔族にとっての最高位宝剣。
不壊処理、と各種強化を施された攻撃力と耐久性においてはこれ以上のものは存在し得ない、天魔族の至宝たる最強神剣。
さらに、かつては【狂気の魔王】の善性である魂の欠片を内包していた【生命核を保存する機能】を持つ古代式機剣でもあり、その機能を最大限に利用すればさらなる奇跡すら起こせる可能性を持つ最高位の神剣である。
★神刀・無銘:
魔王剣の全機能を後の技術で再現すべく生み出された【魔王剣のレプリカ】。
機能的には魔王剣と全く同じであるが、見た目はそのまんまな日本刀である。
現在はルーチェ・イブリースの愛刀になっている。




