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恋と愛と結婚とセックスと友情

作者: もりとめめ

 男女関係を大別すると、『恋愛関係』『婚姻関係』『不倫関係』『友達関係』『セックスパートナー』『売買春相手』の6種類に大別されると考えています。

 これらが重複している関係もあります。友達のような夫婦や歳をとっても愛し合っている夫婦とか。ただ恋と愛とは違うと思うので。

 最近流行の婚外恋愛や主従関係はセックスパートナーの範疇ですね。だってセックスありきの関係でしょう?


 まず『友達関係』について。特に「男女間の友情は成立するか」についての個人的な価値観を明確にしておきます。そのほうが以降の話がすっきりするので。


 私にとっての友達は「本音を気兼ねなく何度でも言い合える相手」です。知り合ってからの年月の長短は関係ありません。リアルに会ったことがあるかないかも関係ありませんがお互いに本名その他の嘘偽りない個人情報を交換しあっていることが前提です。

 会ったことがある人は知人。学校が同じだった人は同窓生。職場が同じ人は職場の同僚。SNSを交換している人はSNS関係者。以前、line交換している1000人は全員友達と豪語している人がいました。他人の価値観なので否定はしませんが肯定もしませんでした。


 そんな私の価値観から言えば、男女の友情は成立します。友情と恋愛感情は重なることがあり得ます。逆にいえば重ならないこともあり得ます。友情を感じる相手に性的欲望を抱いてセックスすることもあり得ます。結婚している相手とも友情は成立します。ただ不倫と誤解を招きやすいので注意が必要です。


 世の中の「男女の友情は成立しない」派は、セックスした相手は友達ではないとみなしているように思います。また女は男に友情だけを抱いて恋愛感情を抱いていなくても、その男の側が女に必ず恋愛関係を抱いてしまう、みたいな誤解がある気がします。

 そういうこともあるでしょう。でも多くの場合、男が単に性的魅力を感じていてセックスしたいという下心を抱いて友達のフリをしているだけではないでしょうか?性的魅力を感じることと恋愛感情を抱くこととはイコールではないのですから。

 とても微妙で勘違いしやすいことなので繰り返します。


 性的魅力を感じること≠恋愛感情を抱くこと


 恋愛の教科書に必ず書いてありますよね?え、書いてない?いえ、そもそもそんなものはありません。人の感情や意識は人間関係においても千差万別で極めて個人的な感覚です。今ここに書いているのも私が自分の人生経験から生まれた個人的感覚・価値観です。

 それを踏まえていただいた上で、では恋愛感情とは何かを語らせていただきます。


 『恋愛』と一括りにされがちですが、『恋』と『愛』とはそもそも似て異なるものです。語弊があるかもしれませんがわかりやすく敢えてこう言わせていただきます。


 「恋は感情、愛は意志」だと。

 ついでに続けると、「結婚は育児、セックス(性欲)は生殖、友情は信頼」です。


 『恋』と『愛』には幾つか大きな違いがあります。


 最も大きな差異は、『恋』が自分軸であり、それに対して『愛』が他人軸であることです。

 恋する人は相手より自分の幸せや欲求を優先します。悪いことではありませんよ、思い人の迷惑にならない限りは。

 愛する人は自分より相手の幸せや欲求を優先し、ときには自ら身を引くことさえあります。


 感情である『恋』は短期間に生まれ短期間に消えますが、意志である『愛』は時間をかけて醸成され時間をかけて薄れていく傾向があります。

 だから「恋に落ちる」「愛を育む」などとは言いますが「愛に落ちる」「恋を育む」などとは言いません。いわゆる「一目ぼれ」も恋の範疇ですが性欲を感じる相手というほうがより正確でしょう。


 『恋』は心身の状態、特にホルモンに左右されやすく、そのためピーキーでコントロールが難しい。好きなのに嫌いと言ってしまったり、恋の感情に流されて身体を許してしまったりもします。「百年の恋が一瞬で醒める」なんてことも往々にしてあることです。

 『愛』は思考と二人の社会経済状況に影響を受け、成就させることや貫くことに試練が要求されたりすることもあるため慎重になりがちです。

 

 わかりやすく対立的に記述しましたが実際には重複する感覚です。その比重は5:5から9:1、1:9まで大きな幅があります。セックスしたいという『性欲』も同じく重複します。特に『恋』と『性欲』は重複する幅が大きくなりがちです。


 「恋したい、愛されたい」とはよく言いますが「恋されたい、愛したい」とはまず言いませんよね。その理由もこうした『恋』と『愛』の違いから説明できると思います。身も蓋もない言い方をしてしまえば「恋することは簡単で性欲も満たせるが愛し続けることは難しい」からなのでしょう。



 『婚姻関係』の定義は簡単ですね。法的に入籍していることです。ただその意味については色々な意見があると思います。私は「子供を効率的に育てるための制度」という認識です。


 子供のいない夫婦を否定しませんが、子供を持たないと決めているなら敢えて結婚する必要はないという意見です。

 結婚していることが社会的な信用になることが未だにあり得ますし、親や友人からのプレッシャーもあるかと思いますが、財産管理や義理の両親・親戚等との付き合い、苗字が変わる面倒さなどのデメリットを考慮すると、事実婚と呼ばれる長期同棲生活を送ればいいのではと思います。

 私自身、両親の離婚や自分の結婚・離婚で名字が3回変わっていますが面倒ですよ。


 社会制度・価値観として「母子家庭」「父子家庭」でも子供をもっと育てやすくなれば結婚する人はもっと減ると思います。


 結婚は挙式やハネムーンなどイベントして楽しいし経済を回す効果もあります。恋愛のゴールであるとか新たな生活のスタートであるとか、そういう人生の重要な節目でもあります。


 ただ相手の家に入るというのは違うし、結婚は墓場ということは断固として否定します。


 『不倫関係』の定義も簡単です。法的に入籍している人が妻又は夫ではない他の人と肉体関係を持つことです。肉体関係があるのに恋愛感情がないパターンは多そうですが、恋愛感情を伝えているのに肉体関係がないパターンは例外的と思います。


 他人があれこれ言うのはお節介ですが、社会的な信用を失ったり子供を不幸にしたりしないよう、リスク管理に気をつけてください。SNSを見ていると大丈夫かと心配になる人がたくさんいますから。


 『セックスパートナー』も簡単ですね。定期的にセックスしている関係。

 これも他の関係と重複して、恋愛感情があるなら恋人、結婚していれば夫婦または不倫相手、友達ならセフレです。そうした関係を除いた純粋に性欲だけで繋がっている関係は希少な気がします。金銭の授受があれば『売買春相手』ですし。




 さて、突然ですがここで終わりです。個人的な見解であって、他人様の関係性を批判したり「正しい関係」を推奨するものではありません。


 ただ世の中、男女関係に悩んでいる方も大勢いるので、辛い関係なら一度客観的な視点から見つめ直すきっかけになればいいなと思い書いてみました。

 恋人や友達については、自分がそう思っていても相手がそう思っていないことがあり得ます。社会共通の定義がなく人それぞれ違うことにも要注意です。


 不幸な関係なら見直して、幸せな交際をしたいものですよね。

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