表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
パラドクスは終わらない  作者: 霧蒼はると(ヤマハ)
序章 予知
6/8

第五話 始まり?

 横にズラッと、正面幾らか離れたところに大きな神が座っていた。


「お前は神が見えるか?」

 唐突に正面の神の一柱が俺に言った。

「はい」

 と答えた。質問の意味がわからなかったし、事実見えているのだからそう答えるべきだろう。

 すると、周りの神々はざわつき始めた。驚いてる様子だ。そんな様子を気にすることなく、一際大きな神が俺に言葉を発した。

「貴様の言葉に嘘はなく、その簡潔な答え。公立を心得ているのだろう。よって条件を一つ合格したと告げさせてもらおう。」

 と、白い髭を揺らしながら…。


 正直何故こんなに神の大きさが違うのかとか、その髭がそこまで揺れるのかとか気になることはあった。

 けれど、話も進まないのであえて言葉には出さなかった。


「レイル。この者の名は火ノ神大希であるな?よし。

 では早速私に付いてくるが良い、火ノ神。」


「すみません、あなたの名前を教えてもらえないでしょうか?」

 まだ名前も知らない。男神だっていうのはわかるけど。

「…ふむ。私の名はヘクト。まあ、ここにいる神々の中では上位のほうだ。最初貴様に問いを投げた者はオルミノという神だ。」


 再び無言になってしまった。やっぱり俺達が今移動してるところは光ってい、て……いや、なんだこれは。最初見た景色と同じ、ぐるぐるとした闇のようだ。いったいどこへ行くのか本当にわからない。


「着いたぞ。」

 と、不意にヘクトが言った。

「ここは、『罪』、『愛』、『力』を示す場である。いわゆる試練のようなものだ。見事達成すれば貴様は神となる。なれなければ堕ちる。」


 ―――は?

 どういうことだ?


「ちょ!?どういうことですか!?」

「そのままの意味だ。…あぁ、『堕ちる』とは、まあ霊のようなものだ。一言では説明しきれない。」




「ところでレイルはどこですか?さっきまで一緒にいたはずですが。」と、すかさず俺は質問する。

「レイルは領地に帰らせた。今回の役目は終えたからな。」


 人間とは違って時間勤務じゃないのか…

 羨ましい!!いや、バイトすらしたことないんだけどね?


「この扉を開けて、その中を進むだけなんでしょうか?」

 この手のものは意外性から入るので、説明とかはないはず。ならば「進む」という表現であっているはずだ。


「理解が早いのは好きだ!ならば行け!貴様ならやってのけるだろう!」


 …俺は頷きつつ扉を開けた。


 そのとき、妙に扉に物理的な冷たさがあることに俺は気づいてしまった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ