プロローグ2
ん、ああ。あ?今度は何処だ、何処にいるんだ俺?
そうだ、体に纏わり付いてた虫どもは‥いない?俺の体を隠せる程にいたのに?いや、また後で考えよう。それよりも今はここが、何処かだ。幸い今回は、感覚も有り体も動くしな。
「今度は灰色か?クリーム色と黒混ぜたみたいな色だな、ここ。ん?あれは?」
球体が回転しながら浮いてる?まあ、ここ床有るみたいだし歩いて行くしかないな、今の状況の手がかりに成るだろう。
しかし、何だったんだか。あの暗い闇空間。それに最後マグヌムテネプロスムとかシィラドとか聞こえ‥た‥‥待てよ?
マグヌムテネ?何処かで聞いたはず、名前のはずだ‥‥‥‥そうだ!名前だとすると、マグヌム・テネプロスムで合ってるはず。
クトゥルフ神話における邪神の一柱、しかも[万物の王アザトース]の子うちの一柱で闇と言う二つ名を持つ神格。ならばあの硝子を割るような音の主は誰だ?アザトースの子を従えられるほどの神格となると?っと球体が近いな。
着いたか。この球体、球体じゃないし…60面体位か?色は黒、と言うより濃紺か。近付いたら回転し始めたし、何だこれ?なんたら核とかダンジョンコア位しか思い付かん。触るべきか、触ざるべきか‥‥
触るか。
やってみなくちゃ分からないし、この右手で勢い良く触る!
ていっ!
「うおっ」
まぶしっ!それに痛っ!静電気でバチって成った時みたいに痛いし。あっ、ちょ、右腕からバチバチ伝わってくる。いたた、全身に広がってく!?お、俺の体が帯電してる様に見えるだと?やめろぉ広がるんじゃない!
はぁ、痛いし地味な嫌がらせみたいだな。耐えられなくはない位の痛さで、静電気によって全身が痛むって。しかし、これ?のおかげか球体みたいなやつが何か。ここが何処かは分かった、それに予想が当たってることも。
これ、ダンジョンコアだわ。ダンジョン運営物によくある情報のダウンロードみたいに苦しまなくて良かった…痛みでのたうち回るとか、気絶はいやだし。
情報を整理しようか。
ここが何処か→ダンジョンのコアルームと言うより、建設予定地だな多分。まだ、ダンジョン出来て無いし。
何故ここにいるのか→分からん、手がかりはクトゥルフ神話かな?高位の神が関わってるのは確実だと思う。
何をすべきか→ダンジョンの生成、ダンマスに成ってしまったみたいだから。取り敢えずコアを破壊されない様にしないと。破壊されると良く分からなかったが、俺にとって宜しくない事が起きる見たいだから、それは避けたい。
今後の方針→ダンジョンの強化・元の世界とこちらを行き来する方法を探す事。前者は、起こると今までの本の展開的に、俺が死ぬ可能性高いし。後者は、再び好きな本を読むために欠かせない。
あっちの世界の人何かへの対応→柔軟かつ高度に場面場面に合った対応しかないだろ。
こんなものか。さてと、ダンジョンの作り方わっと。魔力によって生成するタイプか‥‥俺自身の魔力量が分かんないから、魔力操作とかからスタートしなくちゃいけんのか。
魔力考察がこんなに早く来る小説とかいままでに読んだこと無いな、情報が少なさ過ぎてどうすれば良いのかやら。やはりアレしか無いかな?
秘技(と言う程でもない)知ってる小説の魔力考察総検証(つまり力業)!
成る程、成る程何となく分かった、この世界の魔力は恐らくこう扱うのか。
体に意識を向けて、血の流れを感じるように。あっちの元世界では感じられなかった、無垢なイメージが感じられる血の様なものを動かす。
手に意識を向ければ、手に魔力が集まってくる。体全体を巡らせ強くなるように意識すれば、体から力が湧いてくる。
つまり。イメージを魔力に乗せて属性やら効果をつけ。血を動かすみたいにすれば、魔力が動く。
多分こうだろう間違ってたら…今から転生する先の世界「訪れる蕾」の知識と擦り合わせて正せばいいだけだ。
魔力考察は終わり、練習もある程度できて魔力を動かせる様になった。ならば、ダンジョンを創り始めるか。
「さあ!どんなダンジョンにしようか!」