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8話 男爵家の魔法医師たち

 しっぽをふりふり、階段を下りる白猫兄妹。玄関前に来ると、真正面で祖父が入ってくるのを待つ。

 中堅の使用人たちが、左右から大きな玄関扉を開いた。左右に並ぶ使用人たちが、一斉に頭を下げる。


「おかえりなさいませ、大旦那様」


 白い上着が特徴的な、初老の白猫獣人が入ってくる。筆頭宮廷魔法医師は、ベイリー男爵家の当主だ。

 祖父の帰宅に、猫兄妹も王家の微笑みを浮かべて出迎える。


「おじいさま、おかえりなさいませ」

「うむ」


 上着を使用人に渡した宮廷魔法医師は、孫たちに頷きを見せた。


 しっぽをふりふり歩く、白猫一家。優雅に食堂に戻ってきた。

 それぞれの椅子に着席する。男爵家の当主の前には、食べごろのアクアパッツアとムニエルが並べられた。

 育ち盛りの孫たちだが、祖父に対する敬いは忘れていない。きちんと、魚料理は残していた。

 猫兄妹はミルクの入ったマフィンを食べながら、祖父の食事終了を待つ。



*****



 子猫がマフィンを五つ食べたころ、祖父の魚料理も終わったらしい。胃腸に優しい薬草茶を飲みながら、家族に視線を向ける。

 当主は久しぶりに、それぞれの一日の過ごし方を聞いて回った。

 王女たる愛妻と、姪っ子兼息子の嫁は、王宮での王族の公務。裁判官の息子も、今日は王宮での書類整理に追われていたと告げる。

 次に、孫たちに視線を向けた。まずは、上の孫。猫青年は、従兄弟達の様子を聞かれ、軽く笑みを浮かべた。


「はいはい、皆、学校の成績は上位ですね。学年総合で常に十番以内に入れるように、指導していますから。

最近のエドは、授業を真面目に受けていますし、フィルとマットは、分からないところを私が教えています」

「にゃ、兄上は当然一番ですよね?」

「はいはい、一番ですよ」

「にゃ、さすが兄上です! すごいです♪」


 猫娘は、銀の瞳に、輝く宝石のような光を宿して兄を見る。初等学校に入学してから、一番しか取ったことのない兄は、笑顔でうなずいた。

 猫青年は努力家の秀才である。本気で勉強に取り組みだしたのは、四才の頃。一人っ子から、兄になると分かったときである。

 兄とは下の弟妹の手本であるべきと、両親や祖父母から叩き込まれた。



 兄は、幼い妹の家庭教師のまねごとをする。妹は物覚えがよく、次々と新しい知識をねだった。

 かわいい妹のお願いに答えるため、兄は勉強に打ち込む。十才の頃には、中等学校の予習を始めた。

 十二才で初等学校を卒業する頃には、高等学校の予習をするほどに。

 現在、高等学校で習っていることは、三年前に独学で学び終えてしまっていた。

 最近では、魔法医師になるための勉強も始めている。


 白や銀を多く持つ人物は、白色の世界の理の影響を受けやすい。

 物事を冷静に、深く鋭く見通す思考回路が特徴だ。それから頑固で、堅実。

 白猫獣人の一族である猫青年は、当てはまっている。白の特異点である猫娘は、押して図るべし。


 猫青年は、本来なら飛び級で高等学校に進学するところを、王家と公爵家のおじたちの頼みで取りやめた経緯がある。

 勉強好きなインドア派の猫青年に比べて、従兄弟たちはアウトドア派だった。

 第一王子のエドワードも、第二王子のフィリップも。公爵子息のマシューも。

 幼い頃から、様々な公務をさぼろうとする、従兄弟たち。

 幼馴染の公爵令嬢や剣士と一緒に、三人を捕まえ、それぞれの保護者に引き渡すのが猫青年の役目。

 おかげで、中級治癒魔法の一つ、暴れる患者を取り押さえるための捕縛魔法の達人になってしまう。

 そんな、兄の事情はさておき、猫娘は聞きたかったことに話題を持っていく。


「兄上、生徒会の方は、どうなっているのですか? 書類とか、野外活動とか」

「はいはい、書類はたまり気味ですね。エドたちは元々、書類などの公務が嫌いですから。

野外活動も、最近は滞りがちです。生徒会室で、毎日お茶会をして、室内で過ごしていますよ」

「どうしてお茶会をするのですか? 書類がたまっているのでしょう?」

「いやいや、カレン嬢がクッキーを焼いて、差し入れしてくれるんですよ。今日も持ってきてくれましたからね。

とても美味しいらしくて、ずっと食べたくなるような味らしいです」


 猫青年の緋色の瞳が、情熱的な色を帯びる。恍惚の笑みを浮かべながら、今日の放課後について話していた。

 猫娘のしっぽは、動きをとめた。ゆっくりと下に垂らされる。冷たい金属のような瞳で、兄を観察する。


「にゃ……兄上、そのクッキー食べたんですか?」

「いえいえ、食べていませんよ。入れてくれたお茶は、飲みましたけどね」

「お茶を飲んだんですか?」

「ええ、ええ、そちらは飲みました。とても美味しかったです。今まで一度も飲んだことがない……」

「にゃ……じゃあ、今度から、兄上に薬草茶を入れなくていいですね」


 王家の微笑みを浮かべながら、兄の言葉を遮る猫娘。冷たい金属のような声音。

 自分が話すことに夢中になっていた兄は、ようやく我に返る。妹の表情に気付いた。

 せわしく動き始める、猫青年のしっぽ。妹と対照的だ。


「いやいや、クリスのお茶も美味しいですよ」

「にゃ、お世辞はいりません!」


 王家の微笑みを絶やさずに、即答する猫娘。兄の顔に、焦りが浮かぶ。


「そうです、そうです、クリスにお土産がありました! 今日は、カレン嬢がクッキーを持たせてくれたんです。

取ってくるので、兄上と一緒に食べましょうか。学校の話もしてあげますからね」


 椅子から立ち上がり、逃げるように自室に向かう猫青年。傾国の美女のくれたクッキーを探しに行く。

 兄が食堂から姿を消した直後、猫娘は力持つ言葉を唱えた。目の前の机に、手のひら大の白い光の輪が描かれる。

 走る幾何学模様、成立する魔法陣。即座に砕け散った魔法陣は、白い粒子になった。

 白い粒子は、食堂の机に沿って広がる。猫娘の家族は、白い粒子の中に。


 生まれつき魔力が高い、特異点の猫娘。魔力制御さえできれば、簡単に世界の理に干渉できる。

 白色の理に関してならば、猫娘の独壇場。友人である作家志望のエルフですら解けないような、強力な閉鎖結界を敷いた。

 不可解な娘の行動に、父親は声をかける。王家の微笑みを消した娘は、魔法医師の顔を見せた。


「クリス、どうした?」

「にゃ……その前に、おじいさまに聞くことがあります。リズの診察をしましたか?

おじいさまにしか読めないように契約した、詳しい診断書は、読まれましたか?」

「うむ、驚いたが、わずかに痕跡が残っていたのう。理の流れが偏っておったから、正しておいたぞ。

あの部分は、わざと治さなかったのじゃな?」

「はい、リズには申し訳なかったのですが、おじいさまという、証人が必要でしたので。

おじいさま、私の憶測も交えて、父上に伝えても構いませんか?」

「うむ。初診はクリスじゃからのう。責任をもって、話すがよい。わしが補足しよう」

「ありがとうございます」


 祖父と孫娘は、不思議な会話を交わす。孫娘は、父に視線を向けた。


「父上。休日だったおじいさまに、公爵家のおば上から、往診の緊急要請がありました。

高等学校の寮から引き取ったリズが、人形のように動かないという訴えです」

「うむ。わしは魔法協会からの急な問い合わせがあって、不在にしておってのう。クリスが対応したようなのじゃ」

「にゃ、私がリズを診察すると、頭の内部が、岩石病に侵されていることがわかりました。一部は進行して、左足先に鉱石病も併発していた状態です」

「岩石病だと?」

「はい。開発中だった新薬を、おば上とリズの同意のもと、色々と試してきました。

飲んで効果があったのは、マグワートです。すぐに鉱石病が治りましたし、調べてみると岩石病も治っていました」

「うむ。結果は、わしも確認してきた。まさか、一度飲んだだけで両方完治するとは、思わなかったのう。

まったく、とんでもない薬を開発したもんじゃ」

「にゃ……私は、もうすぐ死ぬかもしれません。私の命が尽きれば、ダイヤモンドによる治療薬の製作は難しくなります。

安価なものを原料にした、新たな治療薬を開発することが、最優先課題でしたので」


 岩石病は、体の一部が岩に変化していく。これ自体は、治療が難しくない。

 一番やっかいなところは、発症して一日以内に鉱石病を併発してしまう場合が多いこと。

 かかって一日以内に治療しないと、治療が不可能に近い鉱石病で命を落としてしまうゆえ、岩石病は難病となっていた。


「にゃ……続けます。今回の岩石病、および鉱石病は、黄色魔法をかけられたことによる、副作用と考えられます」

「む……岩石病は、黄色の世界の理が多くなるのが、原因だったな」

「はい。黄色は白色と親和性が高いので、進行すると周囲から白色の世界の理を呼び、鉱石病を併発します。

岩石病は治療できても、治せない鉱石病のせいで、やがて死に至るのが、今までの常識でした。

二年前、王家のおばあさまがかかった鉱石病が、まさにその発症例ですね」


 難解な言葉が並ぶ、魔法医師たちの会話。

 裁判官の父親は、中級魔法医師の資格を持っている。祖父や猫娘と、普通に会話をしていた。

 しかし、王家の王女である祖母と母は、理解できない。先代国王妃の話が出て、ようやく公爵令嬢の境遇が飲み込めた。

 


※※※※※


 時間は、少しさかのぼる。

 二年前、幼馴染の剣士が近衛兵となり、一人でも外出を許されるようになった猫娘。翌日、すぐに祖父の許しを得て、王家の先代王妃を見舞う。

 お見舞いついでに診察してみれば、祖母の体の周囲に流れる世界の理が、異常なことに気づいた。

 白の特異点である猫娘だから、手に取るように分かった、白色の世界の理の流れ。

 白色が祖母の全身を覆うように流れている。岩石病を治療した直後の体内は、黄色の世界の理がわずかに多かった。


 その後、祖父に付き添って遠出し、王国内の鉱石病が頻発した地域の患者を診察する。

 皆、同じように岩石病を発症して、体内の黄色の理が多かった。そして、体の表面を、白の世界の理が覆っている。


 黄色の世界の理が司る物質は、土。体内に黄色の理が増え、理が偏り、身体が岩に変化するところまでは判明していた。

 だが進行して、鉱石病を併発する原因が、解明されていなかったのだ。

 体内に白色の理は増えていない。それなのに、白色の理が司る鉱石が現れる。

 長年、魔法医学会で、謎とされていた。


 この謎を解き明かしたのも、新たな特効薬を作ったのも、天才魔法医師の猫娘だ。

 体内に増えた黄色の理が呼び水になり、身体の周囲の白色の理を集めたと、猫娘は推理する。推理を元に、新薬開発に着手した。

 子猫の魔法医師は、頭の堅い祖父や父を尻目に、型破りな方法をとる。


 黄色の世界の理の反属性は、青色の世界の理。そして、白色の反属性は、赤色。

 ならば青と赤を混ぜたらどうだろうと言う、子猫らしい単純な発想力。


 青色の世界の理が司る物質は、風と植物。赤色が司るのは、火。

 ならば、何か植物を燃やして、灰になったものを薬にすればどうだろうと言う、子猫らしい柔軟な発想力。


 子猫の研究は、二年後、実を結ぶ。

 公爵令嬢に使われた原料は、マグワート。東の言葉では、オウシュウヨモギと呼ばれる草。

 街道の道端にも生えている、身近な草だ。ありふれているがゆえ、誰も気に止めなかった野草。

 冒険者でもある幼馴染の剣士が「旅人が靴の中に入れて、疲労回復に使うこともある」と教えてくれた一言が、すべての切欠だった。


 そこら辺で摘んできた新鮮な薬草を、そこら辺に落ちていた枝を使った、たき火で焼く。

 ここからが、魔法医師の腕の見せどころ。出来た灰を、中級治癒魔法の一つで、飲み薬や塗り薬に変化させた。

 飲み薬は即効性を発揮し、たちどころに公爵令嬢を治してしまう。


 祈りの巫女姫の時代以前から、死んでしまう難病と恐れられた岩石病と鉱石病。

 ついに完治する病気になったのである。



※※※※※



「父上、リズは精神感応系の黄色魔法をかけられ、思考停止させられていました。あれでは、人形のようになっても当然です」

「うーむ、禁術か。ゆゆしき事態だな」


 無愛想な父は、珍しく顔をしかめた。禁術の使用は、裁判官として、法の番人として見逃せない。

 精神感応系の魔法は、一般人には、禁術指定されている。使用を許されているのは、猫娘のような上級魔法医師のみ。


 黄色の世界の理が司る感情は、思いと(おもんぱか)り。

 合わせて思慮(しりょ)。注意深く心を働かせて、考えること。

 思慮が止められれば、考える事ができなくなって、当たり前である。


 猫娘は耳を伏せた。ここからは、憶測に過ぎない話。しかし、符号が合いすぎる話。


「にゃ……父上、兄上の学校にいる、救世主をご存知でしょうか? 赤の特異点で、黄色の聖獣さまの加護を持つと言われる少女です」

「オフィシナリス公爵家の養女のことか? 三か月前に魔法学校から、高等学校に編入したはずだが……まさか!」

「はい。あまり考えたくありませんが、私はその少女が、リズに魔法をかけたと考えています。

リズの最後の記憶は、『救世主とエドのことで言い争ったとき』と言っていましたから」

「うむ。精神感応系の魔法は、わしくらいの年齢の魔法使いでなければ、魔力が足りずに使えんからのう。ゆえに最上級の治癒魔法と呼ばれるのじゃ。

知識は世界の理によって厳重に隠匿されておるし、もし知識を得たとしても、普通は使えん。

子供のクリスが使いこなせるのは、ひとえに、特異点として生まれ持った魔力があるからじゃぞ」

「にゃ……父上。その少女が黄色の聖獣さまの加護をもつなら、生まれ持った特異点の赤と、加護をもらった黄色の二種の魔法に長けるはずです。

青の聖獣さまに加護をもらった祈りの巫女姫が、白色と青色の治癒魔法に長けたように」

「む……思考停止の黄色魔法か。正しき生き方の味方である聖獣様が、そのような間違った生き方を許すとは思えぬがな」

「にゃ……現時点では、本当に聖獣さまの加護なのか、分かりません。幻影魔法で、原初の魔法陣や姿を偽っている可能性すらあります」

「魔法の使い方を知っているのも、大きな問題じゃな。どこで知識を得たのやら。

まあ、証拠もなしに、憶測で他人を疑うのは、法の番人としてあるまじき行為じゃがな」

「……それはそうだが。最悪、魔物が絡んでいる可能性もあるか」

「にゃ。だから、閉鎖結界を敷きました。じいやにも、話せない内容なので。

ついでに、リズの話では、エドはリズとの婚約を破棄して、その救世主と結婚すると学校で言いふらしているらしいです」

「その辺りは、アンディから聞いた方がよさそうだな」

「うむ。下手をすれば、国を揺るがす事態になるのう」


 一般人には禁術とされ、隠匿されている、精神感応系の魔法の魔法陣。

 王国内でも有力な公爵家の養女が、その魔法を知っているらしい。

 魔法の使い方次第では、国を揺るがすことになる。否、もうなりかかっている気配すらする。

 おもわず猫耳を伏せる、祖父と父。反応を伺うように、それぞれの妻を見やった。

 先代国王の妹である祖母と、現国王の双子の妹である母を。


「あなた。いかようにでも、おっしゃってください。

わたくしは、国の危機ならば、協力は惜しみません。全身全霊で、働きます」

「あらあら、大変な事態ですね。場合によっては、エドの王位継承権を、兄上に相談しますよ」


 黙って魔法医師たちの会話を聞いていた、王女たち。王家の微笑みを浮かべていた。

 猫娘の祖母と母は、滅亡したフォーサイス王国を再建した、祈りの巫女姫の血を受け継ぐ王女たちだ。

 王国の危機には、王族として動く。至極当然のこと。


「にゃ……おじいさま、父上、まず兄上の持ってくるクッキーを食べてみてください。

とても美味しいらしくて、ずっと食べたくなるような味というのが、引っかかります」

「うむ。食べ物に魔法をかけている可能性があるか、もしくは、なにかしら薬を使っているかじゃな」

「あなた。うちの料理人たちのように、絶品という可能性も考慮するべきです」

「そうです。クッキーですもの。甘くて、おいしくて当たり前です」

「つまり、食べたいと?」


 猫耳を伏せたまま、ぼそっと尋ねる父親。王女である祖母と母は、王家の微笑みで答える。

 女性は、甘いものに敏感だ。味見をしたいという、意思表示。

 軽くため息をつき、父親は「わかった、皆で分けよう」と折れる。話がまとまったところで、猫娘は閉鎖結界を解く。

 魔法によって抽出されていた世界の理は、周囲の理に流れに乗り、元に戻っていった。



*****



 しばらくして、猫青年が戻ってきた。家族のやりとりを知らない兄は、クッキーの入った小袋を猫娘の前で開く。


「はいはい、クリス。クッキーですよ。兄上はいりませんから、全部食べて構いませんから」

「にゃ、ありがとうございます♪」


 猫かぶりは得意だ。嬉しそうな顔で、兄からお菓子を受け取る猫娘。

 妹の考えを知らない兄は、機嫌が直ったと、素直に喜んだ。



●作家の独り言

登場人物紹介

・第二王子 (フィリップ、通称フィル)

・公爵子息 (マシュー、通称マット)


エド君の一つ年下の弟、フィル君。リズちゃんの双子の弟、マット君も登場よ。今回も、名前だけだけどね。


王国の言葉で、フィル君はPhilip、通称はPhil。

マット君はMatthew、通称はMatって書くらしいわ。

以前載せ忘れた、アンディ君はAndrew、通称はAndyなんですって。



追記。

魔法医学の話がさっぱり分からないと言われたから、本文を少し書き加えたわ。

あたしも宮廷魔法医師の人に聞いて、少し知識を得ただけだから、専門家ほど詳しくないけどね。


世界中の人を救った、あの画期的な特効薬が、あんな簡単な方法で作れるなんて、誰も思わないわよ。

子猫ちゃんだからこそ、作れた薬よね。


●異世界の舞台裏より

ちょっとだけ、与太話を。

・騎士見習いである剣士のユーインは、Ewen。語源をたどると、ヨハネに行きつきました。

ヨハネは、キリスト教の十二使徒の一人。

中世から続く聖ヨハネ騎士団は、十二使徒の聖ヨハネを守護聖人とします。

今回出てきたオウシュウヨモギは、中世のヨーロッパでは「聖ヨハネの帯」の別名で呼ばれていたようです。


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