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僕の闇から

作者: 悪之文学

お風呂



僕がお風呂へ入る時には電気を消して入る。



暗闇の中にシャワーの音と、シャンプーの匂いと髪を泡立てて洗う音、そして自分の感覚。



何も見えないよ?

でもそれでいぃ。



だんだん闇の静けさに慣れて、警戒心で敏感になっていた視覚以外の五感は闇と友達になったかのように溶けていく。




瞳が暗闇に慣れ、ゆっくりと瞼を開ければいつもより楽な瞳になんだか眠くなってしまいそう。



頭も、身体も、綺麗に洗い上げた石鹸の香りで満ちた浴室。


そこで僕はゆっくりと音を立てずに浴槽へ身体を沈めた。




浴槽にはられたお湯が波紋を立てる。



それが治まるのを静かに待つ、そしてお湯の水面が波紋をなくし鏡のように周りを映し出しす。




僕は口元まで浸かり、お湯の表面に見とれていた。






――――ポタ





水蒸気で上に溜まった水滴が不特定に数分に何粒か落ちてきて暗闇に音を響かせる。





すっかり闇に溶けてしまった僕の心。




原点に孵った。



そして偽りに、少し悪戯に澄んだ暗闇に僕はまた恋をしてしまう。








逆上せました

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