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夢の番人代行中  作者: ほろ苦
5/16

幽霊退治(前編)

少し大人な表現あります

「今日の心霊写真」

きゃーーーーー!!!


夏が終わりに近づくとコレ系のテレビがなぜか増える

私も夜ご飯を食べながらたまたまついていたテレビを家族全員で見ていた


「消してーーーー泣」

息子たち二人は両手で目を隠しみないようにしている

私もコレ系あまり好きじゃないのでテレビを変えようとすると

夫、大地はにやにやしながらリモコンを隠した

く・・・・


そんなこんなで夜寝るのが怖いと息子たちに泣きつかれ私も一緒に寝ることになった



真っ白な世界

ふわふわと身体が浮いている


「またか・・・・」

いつもより早めに布団に入ったので私は意外と元気

目の前に・・・・・

赤い光玉?

あれ紫色じゃない?

「スナっちじゃないの?」


『・・・・・次はどうかな?』

どうかな?なにが?

そう思っていると何の前触れもなくぐにゃりと景色が変わり

夢の世界に飛ばされた


ドシーン!!!

お尻から落ちた!

「いってー!」

腰にくる、何の前触れもないって酷くない?

あの赤い光玉・・・

スナっちの事も気になるけど、夢に囚われた人の問題を解決しないと帰れないので

いつものように頑張る事にした


周りは・・・・・洋館の廃墟です

薄暗く誇りっぽくカラスの鳴き声がします

怖いですマジで

と、とりあえず明るい所に行こうと思い

出口を探す

ぎぎ・・・・ぎぎぎ・・・

ひーーーー床が軋む音

勘弁してください泣

暫く歩くと出口のような扉を発見

急いで開けようと手を触れた瞬間


バン!!

扉が開き護符をもった巫女さんが現れた

私は恐怖で驚き固まった


「あれ?先客?」

私はとりあえず首を振って


「ま、迷子です泣」

ここから出してくださいーーーー


彼女は三神良子さんと言って悪霊退治をしている方らしいです

色白の肌に長い黒髪を一つに結って、巫女さんの服をきている

かなり萌えます。はい。

この廃墟に悪霊退治の依頼があって来たとか

私悪霊じゃない生身の人間ですよ?

「行くところないんだったら、うちくる?」

っと優しく誘ってもらったので付いて行くことにしました

そこは大きな和風建築のお屋敷と神社でした


「ただいまー!」

良子さんがお屋敷に入ると爺や風のご老人が出てきた


「良子お嬢様、おかえりなさい。おや?そちらは?」

良子さんの後ろについてきていた私に気が付く


「村中りおさん、暫くうちで面倒みてあげるの」

そうですかーふぉっふぉっふぉっと笑っている

そんな簡単に人を信じていいのか?おい!

はっ!恐怖で忘れていたが私今回どんな奴になってるの?

ガラス窓に自分の姿を映す

・・・・・・

は?

オジサンだ・・・絶対オジサンさ!それも中年50歳位

ありえない・・・・夢だけどあっちゃいけない奴でしょ?

中身まだ35歳なのに外見50歳オジサンって


「ありえない・・・ありえない・・・」


私はぶつぶつ言っていると気がおかしくなったのではと良子さんに心配された

良子さんいわく、悪霊に憑りつかれた人は一時的に記憶章が起きることもあるようで

私もそれだと思って保護してくれたのだ

一部屋自由につかっていいと言ってくれ

爺やさんは替えの着替えまで準備してくれた

私はまだショックが抜けないで放心状態

「はーありえない・・・・・」


暫くして、とりあえず囚われた人を探して早く解決してこの地獄を脱出しようと考えた

お風呂を借りて埃っぽい体を洗い

(ありえない所は目を瞑る)

準備してもらった服に着替え、屋敷を散策する

もしかして身近な所にいるかもと期待をしていた

屋敷の奥の部屋の扉が少し開き、白髪の美女がすーっと現れる

こっちをみて、手招きをした

ん?この屋敷の人かな?おいでってこと?

お世話になっているのでキチンと挨拶をしなくてはと思い

部屋に入った

そこには敷布団が一枚と蝋燭立てに蝋燭が一本立っており和紙で反射させている

薄暗いなんとも言えない空間

ぞく・・・・

背筋が凍る

白髪美女が背中にぴとっとくっつき


「さぁ・・・・布団に」


聞こえるか聞こえないかの声で耳元で囁く

これは・・・誘われてるのか?

私は見た目オジサンですが中身は女子です!

こんな誘惑にのる訳もなく

「いえ!あの良子さんには色々よくしてもらい有難うございます」

振り返り頭を下げようと思ったが

白髪美女は意外に力強く押し倒してきた

うわ!

布団の上に倒れ私の上に馬乗りになっている白髪美女

そんな、お世話になっている家の人とそんな関係にはなりたくない私は彼女をのけようとするが

なぜか・・・・体がびくともしない

金縛り?なったこと一回しかないけどね!

あれは高校時代陸上部でハード訓練をうけた夜・・・マジで金縛りになって

幽体離脱っぽいのをした

まぁそれだけだったので夢っちゃ夢のような

しかし、今は思い出話をしている場合ではない

白髪美女が来ていた薄ピンクの着物を脱ぎだしたのだ

虚ろに上気した瞳に露わになる透き通った肌・・・・

本当に透き通ってみえるのですが、気のせいですか?


「さぁ・・・たっぷり楽しみましょう?」

私は中身女ですが、なぜか下半身が反応している事に気が付いた

ありえない、ありえない、ありえない・・・・

馬乗りになっている白髪美女が全裸で腰を前後させると

なんとも言いようがない感覚が襲ってきた

言っておきますが私、服着たままですよ!


「ぅ・・・・あ・・・・」


体が動かないのでこの耐え難い感覚にもがき苦しむ体が熱くなる


「さぁ・・・感じて・・・・」

女としてそれは・・・・

「ん・・・・・はぁ・・・」

それは・・・・


バン!激しく扉が開く

護符をもった良子さんが現れた

「悪霊め!やはり紛れ混んでいたか!」

悪霊?私は白髪の美女を見ると美女ではなく

鬼のような顔になっている!


『もう少しだったのにぃぃぃぃぃぃぃ!』

良子さんに襲い掛かる悪霊は良子さんの持っていた護符を張り付けられ

チリとなって消えていった

その瞬間私は体が動くようになった

助かった・・・色んな意味で

どっと汗が噴き出た


「やっぱりね、村中さん宿り器として狙われやすい体質なのよ」

良子さんはため息をつきながら言った

宿り器とは悪霊とかに憑りつかれ操りやすい体質って事らしいです

女として感じてはいけない感覚に片足突っ込んでしまった自分に凹みます

私はフラフラしながら爺やさんに部屋に送ってもらい休んだ


次の日爺やさんに朝食に呼ばれ行くと

良子さんともうひとり若い男の人が席についていた

黒髪に黒い瞳、お堅い感じのイケメンだ

私をちらっとみて眉間に皺をよせ


「たいした器を拾ったな・・・」

と良子さんに言うと朝食を食べだした


「ちょっとー吉良、ごめんなさいね村中さん。吉良は私の弟なの」

弟さん失礼な奴でもお世話になっているので挨拶しとかないと


「村中りおです。お世話になっております」

私は軽く頭を下げる

弟の吉良くんは無視をして朝食をたいらげ、席を立った

良子さんはもー!っとぷんぷん怒っている

私はおなかがすいていたので目の前の朝食を良子さんと食べた



その日、また懲りずに屋敷の中を散策したけど、囚われた人を見つける事が出来なかった

これは屋敷の外かな?っと、ふらっと神社から出ようとした瞬間

吉良くんに肩を掴まれる


「あんた、そんなに死にたいの?」


「え?なんで?」

私はきょとんとした顔で答えると眉間に皺をよせ嫌そうに吉良くんが答えた


「器は悪霊が憑りつきやすい、いま外にでれば悪霊に憑りつかれて何をするかわからないぞ」

・・・ぞく

そんな体質なのか、私は!でも囚われた人を探さなきゃいけないし困った


「この体質って何とかならない?」

真剣な眼差しで吉良くんに相談する

吉良くんはしばらく考え


「先に中身が入っていればいい。こっちだ」

神社の裏手にある祠に案内された

その奥に不思議な儀式台がある

「ほら、そこに寝ろよ」

っと儀式台を指さす

私は嫌な予感がした

まさか、昨日のアレが・・・・

「あ、あの吉良くんどんな事をするのかなーっと」

ギロッと私を睨みめんどくさいっといった表情を浮かべた


「あんたの中にひとつ無害な魂を入れるだけだ」

その入れ方は?と聞きたかったけど無理っぽい雰囲気です

私は諦めて素直に儀式台に仰向けに寝転んだ

吉良くんが何かブツブツ言っている

一時すると不思議な感覚になってきた

体が浮いてるような・・・・

浮いてる!?

私の下をみるとオジサン私が寝ている

幽体離脱ってやつか!?

吉良くんを見ると私をみて目を大きく開き固まっている

見えてる?


「な、なんで女が出てくるんだ?」

えへ・・・説明めんどくさいです

ニコッと笑うと吉良くんは顔を赤くして私を元に戻した


「さて、説明してもらおうか?」




つづく

幽霊っていると思う?

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