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secret
人間誰しも、苦手なもの、嫌いなものがあると思う。
どれだけ克服しようと試みたって、無理なものは無理。
小さい頃は、にんじんが夢に出てきてうなされるほどだった。
それが今では大丈夫なように、生きていれば自然と平気になることもある。
でも。
どうやったって克服できない、されない、したくない。
一生かかったって、あいつだけは好きになれない。
あたしには、世界一嫌いなオトコがいる。
白石莉子、17歳。
大嫌いなあいつに、どうやら想いを寄せられてしまったらしい。
いつだって、好きな人には振り向いてもらえない。
なのにどうして。
どうして、嫌いな人からは好かれてしまうんだろう。
あたしはあいつが嫌い。
絶対に好きになんか、ならないんだから。