第二戦~初日・上編~
そして次の日…。
あの爺が意味分からん事言ってきたから今日から学校だ。
「今日からとか早すぎだろ…」
そう言いながら、俺は制服に腕を通す。
「ったく、相変わらず制服ってのは着づらくてイカンな」
そうぼやきながらも、着替えを終え飯やらなんやらを食い、ヘッドホンを着け登校を始める。
しばらく歩いてると、後ろから何か声が聞こえてきた。
「ソ……は……!」
(いや、ヘッドホン掛けてっから聞こえねぇし)
とりあえず、後ろに振り返ってみると龍二がいた。
本当にこのバカは一日で嫌な事は忘れるみたいだ。
「ソ…!お……う!」
(いや、いくら大声出してもヘッドホン掛けてっから聞こえねぇぞ?)
そう思いながらも、仕方無いのでヘッドホンを外すことにした。
「ソウ!おはよう!」
「しつけぇよ。ハッ倒すぞボケ」
さっきから何回も言うから、多少イラッとしたので言う。
「挨拶なしで暴力かよ!?其だけは勘弁してください!!」
「なら黙れやアホ」
一瞥しつつも、しっかり足を進めていく。
しばらくして、玄関付近で零那と合流した。
「おはよ、颯くん、龍二くん!今日も仲良しだね!」
「おはよ、零那ちゃん!そうだろ?」
「おはよう、零那。いや、何を言ってんだか。こんなアホと仲良いわけねぇだろ」
親指で龍二を指差しながら言った。
「しどい!俺とは遊びだったのか!?」
「気持ちわりぃんだよ、カス!テメェは地面と仲良くしてろや!」
そう言って、龍二の腹部に6割ぐらいの力で蹴りを食らわした。
「オボゥッ!?」
龍二は奇声を上げ、地面に突っ伏した。
「さて、行くとするか!」
「あ、うん。分かった!」
俺達は龍二を置き棄て、自らのクラス…Sクラスに移動を始めた。
「待ってくれよー!」
龍二は何故か一瞬で回復し、後ろから走って追い付いてきた。
「置いてくなんて酷すぎんだろ、ソウ!零那ちゃん!」
「うっせぇ、さっさと行くぞ」
そう言って、Sクラスに移動し扉を開ける。
「此処がSクラスか。割と人が多いけど…」
多いんだけど…。
男少なくね?俺等合わして4人で女は零那合わして7人とか…。
アレか?武道界は男から女へと世代交代してくのか?
そんな事を考えながらも、俺は男二人の所に行く。
「よぅ。初めまして。俺は、黒鉄颯雲だ」
「初めましてなー!ワシは島津響夜やー!」
「俺は服部慶治だ。よろしくな」
島津響夜という男の方は、何か一言で言うとパイナップルみたいな髪型をしていた。
服部慶治の方は…白髪の天パだ。それ以外に言う言葉は無い。
「お前、パイナップルみたいな髪型してんな?」
敢えて触れてみる事にした。
「せやろー!ワシの頭案外食えるかも知れんでー!どや!おもれー髪してんだろ?」
コイツウケ狙いでやってるのかよ…。
「そっちの天パはウケ狙いでやってるのかー?」
龍二がニヤニヤしながら、天パ君こと―慶治に言う。
「ちょっ!?おまっ!?それは!?」
言った瞬間、響夜が物凄い焦りを見せ…
「あ゛ぁ゛!ブチ殺すぞドカスが!血の華を咲かせて欲しいのかよ!」
天パの事を触れた瞬間、慶治が凄い形相でキレ始めた。
(天パに触れるのは止めよう…)
そう固く心に誓った俺だった。
一方その頃龍二は…
「すんませんっしたぁぁ!!」
全力で土下座していた。
「うわぁ…」
軽く引きつつも、末路を見ることにした。
「次頭の事に触れたら、テメェの脳髄引き摺り回して、グチョグチョにかき混ぜてやる…!」
何て恐ろしい事を言うんだ、コイツは!?
ヤバい!キレるとマジでこえぇ!
とか思ってると、先生?が来た。
「時間だー。さっさと座れー」
「席とか決まってんすかー?」
一応聞いておくことにした。
「適当に座っとけ。めんどくせぇ」
めんどくせぇってなんだよ。
お前本当に先生かよ?
「まぁ、良い。座るか」
と言いつつ、俺は左端の一番後ろに鞄を置いた。
「座ったなー?自己紹介すんぞ。俺は、比嘉絶耀だ。今年一年テメェラSクラスの担任になる。で、次はテメェラの挨拶だな?さっさとせぇや!」
と言うと、端から挨拶を始めた。
「織田紗理奈よ。一年間よろしく」
最初に自己紹介したのは、赤髪のポニーテールの女の子。
「明智美那です。一年間よろしくお願いします」
次に挨拶したのは、薄い黒髪のショートヘアーの女の子。
「浅井龍二でーす。よろしくー」
アホは紹介無しにする。
「ちょっ!?酷くないか!?」
地の文読むなボケ。
「風魔零那です。一年間よろしくお願いしますね」
零那も知ってるので、説明なし。
「上杉彩だ。よろしくー」
次に挨拶したのは、何か巫女とかがやりそうな髪の止め方をした黒髪の長髪の女の子。
「私は武田愛だ!よろしく!」
次に挨拶したのは、薄い紫色の髪のツインテールの女の子。
「島津響夜やー!よろしゅうなー!」
響夜も知ってるからスルーで。
「伊達美鈴だ。よろしく頼む」
次に挨拶した子は、濃い紫のロングヘアーで眼帯を着けてる女の子。
(目ぇ見えねぇのか?)
そんな事を思っていたら、次の子が挨拶を始めた。
「本多沙弥だ!よろしくな!」
次は、男っぽい茶髪のショートヘアーの女の子だった。
「服部慶治だ。よろしくな」
慶治も知ってるからスルーで。
「おーし、挨拶終わったな?この学園の説明するから、耳の穴かっぽじってよぉく聞けや。まずこの学校には、『闘技場制度』と言うのがある。簡単に言えば、学校内では教師が見てるなら戦闘してもオッケーってヤツだ。まぁ、教師が見てなくてもAとかB以下のヤツは勝手にすりゃあ良いがな」
適当すぎるだろお前。
「まぁ、たまにだがSに挑みに来るアホなAの奴らとかがいるがな…」
と言った瞬間扉が開いた。
「Sクラス黒鉄颯雲!Aクラス連坐硝煙が決闘を挑みに来たぁぁぁ!」
「な?」
「な?じゃねーよ!まぁ、良い。黒鉄颯雲。貴様の望み受けて立とう」
戦闘は嫌いじゃないし、とりあえず受けて立つことにした。
(この程度のヤツには気を使うまでもねぇな)
とか思ってたら、硝煙が蹴りを放ってきた。
(遅くないか?)
俺は、とりあえずその足を片手で掴み、回し蹴りを食らわした。
「グペェッ!?」
「……弱っ…」
硝煙は壁に飛ばされ、一撃で戦闘不能となった。
「うわっ…。Aの奴らってこんなによえーのか?気ぃ使わなくても一撃とか…」
「普通は、気を使ってちょっと弱いくらいなんだがな…」
え?そうなの?
何かクソ弱かったけど?
「いや、コイツクソよえーじゃん」
「この男、SとAの中間の強さだぞ?」
嘘だ?だって、こんなに弱かったじゃん?
「嘘だろ?バカみたいに遅かったぞ?」
「いや、ソウ。アレ割と速かったぜ?」
なに!?龍二まで割と速かったと言うだと!?
この中で、一番強そうなのは…。
アイツだな。
「なぁ、伊達さん。アイツの蹴りかなり遅かったよな?」
「確かに遅かったな。あの程度ならば、一撃でいけなくも無いだろう」
ほら、仲間いんじゃん。
「そうだよな?いやー、俺と同じ感想を持ったヤツがいてくれて良かったぜ!」
「お前らSクラスん中でも化け物みたいなヤツだな」
何て失礼な事を言うんだ、バカ教師。
「誰が化け物だよ。なぁ、伊達さん。コイツ失礼なヤツだと思わねぇか?」
「確かに、失礼な男だな」
伊達さん。アンタとは気が合いそうだよ。
「おい、俺一応教師だぞ」
「それがなんだ?」
一応、脅しを効かせ教師を見る。
「い、いや、何でもない」
屈するのが早いぞ、教師よ!
「と、とりあえずだ!今から一度、模擬戦を行うから今から鍛練場に向かうぞ!」
(へぇ…。鍛練か。良いね、今戦ってみたいヤツがいるんだよ…)
そう思いながら伊達さんを見ると、向こうも同じ事を思ったらしく、此方を見てきた。
(さて、模擬戦の相手を決めるとするか…)
俺は、伊達さんに話し掛けることにした。
「伊達さん。俺と模擬戦しないかい?」
「フッ…。私も丁度お前と戦ってみたかったところだ。良いだろう!受けて立つぞ!」
無事伊達さんとの模擬戦の約束を取り付け、俺達は鍛練場へと向かっていった…。