表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夕暮れの坂道  作者: kagari
12/15

タイトル未定2025/12/21 06:37

 八月も半ばを過ぎた、ある午後のことだった。

 ますみは、珍しく早めに畑仕事を切り上げた。

 リビングで洗濯物をたたんでいた由美子は、驚き顔で言った。

「ますみ叔母さんどうしたの?いつもより早いじゃん」

「由美ちゃん!出来上がったわ。見て!」

 ますみは、後ろに隠していた物を広げて見せた。

「じゃ~ん!」

「凄い!これ、ますみ叔母さんが、作ったの?」

「そうよ!」

 ますみが、由美子に見せたもの。それは、白い生地で作ったゆかただった。

「たけぼうの、おばあさんから生地をもらって、作ったのよ」

 由美子は武士と初めて会った時のことを、思い出した。

 あの時、武士が何かをますみに渡していた。

「武士君がますみ叔母さんに渡したものって、このゆかたの生地だったの?」

「そうよ。由美ちゃんがこの村に来ると知った、たけぼうのおばあさんが、可愛い生地があるからゆかたを作ってあげたらって、言ってくれたの。で、たけぼうが生地を届けてくれたのよ」

「そうだったんだ。ますみ叔母さん、ゆかたを作っていたのね。それで、このところ寝るのが遅かったんだね」

「そうなのよ。ゆかたを身体にあててみて」

 由美子はゆかたを、身体にあてた。

 ゆかたは、白地に金魚の絵が描かれて涼しげなゆかただった。

「これで、明日の夏祭り行けるわね」

「夏祭り?」

 由美子は、不思議そうな顔をした。

「たけぼうから聞いて、とっくに知っていると思ったわ。明日、たけぼうの家の近くの神社で、毎年行われる夏祭りがあるのよ」

「そうなんだ。このゆかたを着て、お祭りに行っても良いの?」

「もちろん!その為に作ったんだから。夏祭りが終わったら、由美ちゃん帰る準備しなくちゃね」

 由美子は、黙ったままうなづいた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ