表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/7

Prologue,R453

 北海道札幌(さっぽろ)市、国道453号──通称、支笏湖(しこつこ)線。


 南区、常盤(ときわ)からつづら折りの峠道を()えた先、支笏湖の湖畔には温泉街があり、ホロピナイの休憩所ではヒメマスのチップが食べられる事で有名。

 ある者は釣りに、ある者は温泉に、ある者は峠道をツーリングしに、老若男女を()わず人気の観光スポットも、夜になると全く性格の(こと)なるスポットに変貌(へんぼう)する。



 スピードに()せられた酔狂者(すいきょうもの)舞台(ステージ)として──。



 耳を(つんざ)くエキゾーストノートが木霊(こだま)する。

 常盤(ときわ)P帯(ぴーたい)(あつ)まった走り屋たちが、湖畔までのタイムを競い合い、時に複数台でドラテクを競い合う。

 かつての走り屋全盛期、常盤P帯は(おびただ)しい数のクルマで()まっていた。

 その全員が走りに対して本気だった。

 

 ハンパな(やつ)が来る場所ではない。

 闘争心を燃やし、獲物(えもの)を求めた者たちは、それらしきクルマを見かけると刺激を求めて追っていくのだった。

 そこで全てが露呈(ろてい)してしまう。

 踏めるか、踏めないか。

 走らないなら帰れ言われる、そんな時代があった。


 だが、それも昔の話。

 令和(れいわ)の時代、本当の走り屋たちはすっかり身を(ひそ)めてしまった。


 ──片目のセリカって知ってる?


 あの有名な都市伝説"片目のセリカ"の噂が、令和の時代に再燃(さいねん)するまでは。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ