7.これが俗にいうルール説明回??
時は来た。試合開始のホイッスルは快晴の空に高く響く。
日曜という普段ならクラスメイトとも顔を合わせることのないような日である。そこで、私たちの学校は、同じ市内にある、大きなグラウンドと、体育館の二つを借りて、球技大会が行われる。
じゃんけんによって勝者がコートか、ボールの二択から選択することが可能である。
私たちの学年は屋外なために、太陽の向き、風の影響など様々な要因が考えられる。
じゃんけんには負けたものの、相手がボールを選択したため、コートの選択権が与えられた。
私たちは、林檎の選択によって太陽に背を向ける側のコートを選択する。
記念すべき一回戦目である。
チーム分けのことは、聞かないで欲しい。それは、私のためではなく担任のためである。そう。男女で同じチーム分けな訳が無いのだ。
「さて、こちらのコートは温まっているぞ。」
「暖かいからって理由なだけ?」
「案外重要なことだよ。」
そうなのだろうか。試合が始まれば分かることか?
相手選手は外野に強い子。ソフトボール部の子が投げることで、外野を最初から警戒しなくてはならない。
どうにかして、ボールの主導権を奪わなくてはならない。
一度犠牲になるか。
最初の外野は初めに当たるものと交代である。
私は犠牲となるべく少し前に出る。意図を読み取られないように躓いたフリもする。
そのまま球威だけ殺して終わるはずの予定が狂う。
なぜなら、私と地面の間にボールが挟まって本当に転倒してしまったから。
「さ、作戦。後は任せた。」
「うん。分かっているから。」
肩を揺らす林檎から離れる。
敵チームだったら絶対狙ってやるところだった。
主導権を手に入れた私たちは敵になると厄介な運動部の子を狙う。
キャッチされてしまう可能性は、考慮しない。ひたすら足元と、肩を狙う。
避けるしかないボールを、私たちのチームの全員が投げる。
相手の作戦は強いものを利用することであるため、どこかの言葉で云わせれば、戦術的なものだろう。
戦略では無いのだ。
クラス全員を楽しませなければきっとそれは美しい青春だと言えないであろう。
私たちは圧勝した。途中で相手の戦意がなくなったことだけが心残りである。
彼女たちはきっと、運動部だけがノリでプレイしてきたのだろう。
私たちも同じ轍を踏まないようにしなくてはならない。
次の試合のモチベーションは高く、同じコースの子達だったために、一回戦よりもあっさりと終了した。
さて、後残りは二試合だ。
昼休憩は林檎とお昼ご飯を食べる予定である。次の対戦相手を確認してから、約束の場へと向かうする。




