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エピローグ.ここまでがきっとプロローグ

「おはよう。待った?」

 目を開いた林檎は私に訊いてきているようだ。私は泣きはらした目をぬぐう。

「うん。とっても。」

 嬉しくて、悲しくてたまらない。




『不死身』という無限に等しい時間を授かった私は彼女を起こす。

 私たちの時間だけ、今でも動くことはない。繋いだ手の先の彼女が幸せな眠りに着けるように私、頑張るから。





「ねぇ。ところで今は、何年?の何月?ドラ〇もんは登場した?終末世界だったりする?」

 林檎は呑気だ。

「えっと、そんなに経過しておりません。でも、私の感覚が壊れちゃっただけかな?個人的には世界は大して変化してないかなって思っているけど。」

「嘘でしょ・・・ってことはさ。」

「そういうことになります。」

「え。今の、私は、普通の人間として目覚めている?」

「否。色々あってね、そのまま。今日、目覚めたのも運かな。」

「みかんの『不死身』も・・・?」

「うん。なんなら、つい最近、怒って起きないかなって何度かこの部屋で死んでみたりした。」

 理由はちょっと違うのだが。まあ、努力を相手に上手く伝えられない人種もいるものだ。

「うーむ。まことに遺憾である。けれども、訳があったのであろう。ちなみに、私はあとどれぐらい起きていられる?」

「一日かな。」

「はぇ・・・?」

「これ薬?なんだけれど飲んでもらわないと・・・そんなに青ざめないで。」

「いや、何の為に起こしたのかびっくりしたぐらい。メンヘラ彼女が午前二時ぐらいに電話をかけてくる流れに似た何かかと思っちゃったよ。」

「まあ。大量生産できないのと、私の気分にもよる。」

「気分・・・私がもう一度眠っていいならば作らなければいいんじゃない?」

 むすっとした顔も、今までは見られなかってので見ごたえがある。

「環境とか、外からの刺激が必要だって言った方がいいかな。」

「ふーーん。とりあえず、ほとんど変わらない世界なのね。」

「そうだよ。あと、朗報になるのか悲報になるのかは分からないけれど、私たち、高校も卒業できていないから、一から入り直さないといけない。」

「噓でしょ。もう一度、十五科目のテストを最初から?」

「まあそうなるけど、悪いことだけじゃあないよ?色々、体験できなかった行事を回収しに行けるから。」


 少し考えて林檎は

「とりあえず、遅刻だけれど、『修学旅行』行こうか。」

 そういいながら林檎は立ち上がる。

「もう追いつけないよ。」

 私は一度、深呼吸をする。

「とおーーーーーーーーーーーーーっくの昔に私たちは時間に置いていかれているから。」


でも。



「「私たちにならもっと遠くに行ける。」」

 




    不死身な私と無敵な君は

              ともに歩き出す。

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