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        2  2人の得た力

 2人が得たものはマリエールの魔法とミリーの剣技だ。これからそれを生かして暮らしていく。

           2  2人の得た力



 あの瞬間ゴブリンを跳ね除けたのだから、凄い力であったのは判る。ゴブリンの魔石を取りながらマリエールはミリーに尋ねた。 

「こんなにゴブリンが倒せるなんて私達どんな力を手に入れたのかしら。」

マリエールは小首をかしげる。こんな動作は普通この年齢の少女がする事ではない。妙齢の女性がする事だ。マリエールは転生者だと聞いた事がある。マリエールにはこの世ではない世界の知識が沢山ある。以前の世界では医者だったそうだ。転生特典として魔法を得たのだが使いどころがない。と言っていた。私はそんなマリエールに憧れれて冒険者になった。するといきなりこれだ。

「私は剣技と感知、スピード、未来予測、豪腕が手に入ったようね。あなたは。」

マリエールは少し考えて、

「攻防の要、エアシールドとウインドカッターが手に入ったわ。それとアイテムボックスの容量が広がった。後万能感知が使えるようになった。」

2人は魔導書を読み漁った。マリエールは魔導書の魔法の6割くらいミリー3割くらいこなせるようになった。村では魔法を使う機会がない。それが村を出るきっかけになったのだろう。後万能感知は憧れだった。敵がどこでどうしているのか判らなくては勝負にならない。

 マリエールはゴブリン達の死体を収納して採集してギルドに向かった。結構高額を受け取った。武具、防具の店を回った。マリエールはミリーに語った。 

「武具防具のいるのはミリーだけど、どんな武器にする。」

ミリーは木刀以外はナイフしか持った事がない。木刀でのやりとりは面白いが自分には長すぎるように思う。自分の身の丈に合った剣が扱い易いのではないか。と思って短めの剣を取った。

「いいと思うよ。それならミリーは存分に戦えるよ。」

防具もマリエールに任せ、後衣類を買って保存食を買った。食堂で食事しているとマリエールが言った。

「今から狩りよ。オークを狙うわ。この機会を逃す手はないわ。」

どんな機会なのか判らないが、昔から基本的に判断はマリエールに任せている。上手くいくとは限らないが後悔はした事がない。自分の力不足を実感するだけだ。今回もそうなる予感はしたがマリエールに異論を述べる気はしない。

 あたりは真っ暗だ。5匹を討伐して草原の奥に進む。万能感知を持つマリエールの視界はどうなのか判らないが、私の視界は、常人のそれと変わらない。ただ悪意を持っているものの気配を感じられるだけだ。

 また、マリエールに失望されるのか。マリエールはミリーにいろいろチャレンジさせる。始めてオークと戦ったのは、7歳の時だ。敵うわけがない。惨めに敗北し殺されるところをマリエールが救ってくれる。オークに貫通魔法を放ち、私に回復魔法と洗浄魔法を掛けてくれる。オークはミリーの家に運ばれ、使用人が解体してくれる。マリエールは魔石と少しばかりの肉を持ち帰る。

 暗闇の中で戦い続ける。ミリーに取っては恐怖の体験だ。見えないところから溢れる悪意。それに立ち向かうのは恐ろしい。足下が良く見えず良く転ぶ。そんな時は救援がある。長い時間だった。東の空が白み始めた頃

「ミリーそろそろ帰ろうか。」

ミリーは頷く。ミリーは方向感覚を失っていたがマリエールは計画して動いていたらしい。ここは草原の入口近くだ。ミリーはほっとすると意識が遠のいた。

 夜間の討伐だ。ミリーは緊張の連続。東の空が見え草原からの出口が見え、ミリーは意識を失った。

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