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第74話 婚約破棄編⑱ ミロとサーラ

今話で婚約破棄編終了。


ちなみに筆者は別にハーレム野郎が正義だなんて、特に思ってませんw

ただ調べた限り、ハーレムの是非って想像以上に難しい問題のよ~ですね。

日本でも1898年まで重婚(ハーレム)OKだったらし~し。


・・・当時の女性達はへ~ぜんとハーレム組もうとする野郎共をどういう目で見ていたのやら?w

神の使いであるエンシェントドラゴン様・・・。

もとい、アビス様の活躍により『ハキ』を巡るトラブルは全て解決したわ。


・・・と、思っていたのだけど。





「サーラ・・・。

 サーラ!!」





魔族サーラが主人である貴族のお嬢様ミロを守るため、大きな怪我を負ってしまったの。


「お嬢様。

 ・・・あなただけでも無事で、良かった。」


「バカっ!!

 あなたはいつもいつも・・・。」


しかし怪我以上に問題なのが、サーラにミロが『ハキ』であるのがバレてしまった事よ。

裏切り者・・・特に婚約破棄した者を不幸にする『ハキ』の力の持ち主である事が。


「大体、どうして私なんか守ったのよ!?

 裏切り者を不幸にする、恐ろしい魔女の私なんかを・・・!!」


「あなたが恐ろしい・・・?

 は、はは・・・何をバカな事を。

 恐ろしいだなんて、ちっとも思ってませんよ。」


「嘘よ!!

 恐ろしくない訳、ないじゃない。

 なのにどうして、そんな風に言えるの・・・。」


確かにそうよね。

ミロが『ハキ』である事を知っていながら、そんな風に言える理由がわからない。





「だって私は・・・あなたの事を裏切る気など無いのですから。

 『裏切り者を不幸にする』能力なんて、まったく恐ろしくありません。」





え?


「サーラ・・・。」


「家族を失い、仲間とはぐれ、一人になってしまった私を・・・。

 お嬢様は救ってくださいました。

 ・・・人間でありながら、魔族であるこの私を。」


「サーラぁ。」


「私はお嬢様をお慕い申しております。

 例え、何が起きようとも、最後まであなたと共にいます・・・から・・・。」


大怪我により体力が尽き掛けているのか、サーラの声がどんどん弱くなっていく。


「やだ!?

 逝かないで!!

 サーラ、サーラぁ!!!!」


「・・・お嬢様・・・。

 ・・・・・・???


 な、なんだ、この光は?

 傷が・・・癒えていく!?」


「暖かい・・・。

 なんなのでしょう、この光は?

 まさか・・・奇跡!?」


しかしサーラとミロに暖かな光が降り注ぎ、サーラの傷はみるみる癒えていったの。


正に奇跡・・・・・・・・・・・・。

・・・では、ないのよね。

実は。





「ったく。

 あんた達は最後まで世話が焼けるわねぇ。」





見るに見かねた聖女が回復魔法を使ってあげただけなの。

ただまあ、この世界では回復魔法の使い手が数える程しかいないからねぇ。

奇跡ってのも完全に的外れではないけど。


「恋愛ドラマは元気になってからやりなさいよ。

 ・・・もう。」


「エミリー!!

 ありがとう・・・。

 本当にありがとう!!」


「はいはい。

 ・・・感謝の言葉よりも、お金が欲しいわ。」


気だるそうにしながら冷めた事を呟く聖女。

でも、全てが丸く収まりハッピーエンドとなったからか、周りの野次馬達から盛大な拍手が送られたわ。


「あ、あなた達・・・。」


「お前ら・・・。」


これでようやく一見落着、ね。



********



「皆様。

 あれだけご迷惑をお掛けしながら、何度も助けて頂いて・・・。

 本当にありがとうございました。」


「い~え~、ま~ったく気になさらなくて良いのよ。

 ミロお嬢様♪」


「・・・エミリーったら、態度を変えすぎでしょ。

 お金の力って、本当に凄いわねぇ。」


「気を失ったカジリと魔術師は近くの町の役所に突き出しておいた。

 もうお嬢様が理不尽に襲われる事もあるまい。」


大騒動が収まり、一晩が経った後・・・。

私達は旅を再開する事にしたわ。

今はミロやサーラにお別れの挨拶をしているの。


・・・ちなみに聖女は今までのお礼としてミロから金貨100枚を貰い、彼女への態度を一変させたわ。

ほんっと~に現金なんだから。

あの闇聖女は。


「けれど、お別れの前に一つだけテンイ様にお伝えしたい事があります。」


「えっ?」


「私はテンイ様が好きです!!

 叶う事なら人生を共にしたいと願ってました・・・。」


「ちょっ!?

 お嬢様!!」


ず、随分とストレートに告白したものねぇ。

勇者ったら、熟れたトマトの様に顔を真っ赤にしてるわよ。


「けれど、テンイ様はそれを望んでいないのでしょう?」


「・・・元の世界へ帰るためにも、俺は立ち止まれないんだ。

 ミロと人生を共にする事は出来ないんだ。

 だから・・・ごめんね。」


「・・・やっぱり振られてしまいました、か。

 『ハキ』である私を振るなんて、テンイ様は随分勇気がおありですねぇ?」


ミロが意地の悪い笑顔でからかい気味に話す。


「ええっ!?

 まさか俺を呪う気?」


「呪えないですよ・・・。

 私の気持ちに正直に答えて下さったテンイ様を『裏切り者』とは、思えないですから♪」


ほっ・・・。

良かった。


「それにテンイ様には私なんかよりもずっと相応しいお方達が傍にいますもの。」


聖女の事かしら?

クロはまだ幼いから、隣に立つと言うよりは庇護対象だしね。

要所要所で頼りになるけど。


「ではさようなら、テンイ様。

 デルマ、エミリー、クロも元気でね。」


「ミロの方こそ元気で。」


「じゃ~ね~♪」


「お前達には本当に世話になった・・・。

 感謝しているぞ。」


こうして私達は『ハキ』の力を持つお嬢様やその従者の魔族と別れた。


「あ~あ・・・。

 振られちゃったなぁ。

 サーラ、慰めて~♪」


「あの!?

 ミロお嬢様!??」


実は特性『ざまぁmq(V^ω^V)』にはね。

裏切り者を不幸に陥れる以外に隠された力があるの。


それは自分の身内に幸せをもたらす効果。

裏切ってしまえば、それまでに得た幸せを全て失ってしまうけどね。

逆に言えば裏切りさえしなければ、ノーリスクで幸せを甘受出来るわ。


・・・。


もうミロもサーラも大丈夫でしょう。

彼らの未来はきっと明るいわ。



********



ミロ達と別れ、人気の無い場所を歩いていた最中。


「結局、私達、テンイと一緒に踊れなかったわねぇ。」


急に聖女がこんな事を言い出したの。

でもそう言えば、そうだったわね。

色々ありすぎて、すっかり忘れてたわ。


「今からでも一緒に踊る?」


「踊る、踊る~♪」


「ちょっと!?

 エミリー、クロ!!」


唐突な誘いに勇者が顔を赤くする。


「王女も構わないでしょ?」


「・・・まあ、良いんじゃないかしら。

 別に急ぐ旅でも無いしね。」


「王女まで・・・。

 ・・・まっ、いっか。」


そして私達は4人だけのダンスパーティを開始した。

私達の旅もまだまだこれからかしらね。


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