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第65話 婚約破棄編⑨ 消えた勇者?

成り行きに流されるまま、貴族の少女、ミロが開催するダンスパーティに参加した転移勇者一行。

けれど、貴族の開催するパーティに参加する方達が素性も知れない旅人と踊りたがるはずがない。


・・・って、思ってたのだけど。


「つ、疲れたわ・・・。」


予想以上に大勢の男性と踊る羽目になったの。

今回のパーティの参加者達は想像以上にダンスに熱意を持ってるみたい。


「ほんとね。

 ・・・疲れたわ。」


「あら?

 聖女。」


「あの二人以外にも大勢の男が踊りましょう、踊りましょうって・・・。

 断るのも角が立つから、付き合ってたんだけど、あんまりにも数が多すぎて、ね。」


ま~、聖女は美少女だからね。

一緒に踊りたがる男性が多くても不思議ではないか。


「って、あれ?

 テンイは??」


「ええっと。

 ミロと一緒に踊ってるはずだけど。

 ・・・あれ?」


周りを見回すも、勇者もミロもどこにもいないわ。


「どこにもいないじゃない・・・。」


お、おかしいわね。


「・・・そうだ!!

 クロとサーラなら、行き先を知っているかも。

 聞いてみましょう。」



********



「ご主人様とミロさ~ん?」


「いや・・・。

 特に何も聞いておらぬが。」


お子様達と戯れていたクロとサーラを呼び寄せ、勇者達の行き先を聞いてみる。

が、二人とも心当たりはないようで、キョトンとしていた。


「た、確かにお嬢様もあの勇者の姿も見えぬ。

 一体どこへ!?」


トイレとかにしては長すぎるし、二人同時に姿を見せないのも気になるわ。



「あの二人なら、お外にいるよ~。

 一緒みた~い。」



・・・・・・。


「何故、お前がそんな事を!?」


「ああ、索敵・・・・・・って、いやいや。

 クロ。

 こんなに人がたくさんいるのに、どうして勇者やミロの居場所がわかるの?」


今までだって、人と魔物の区別くらいは付けてたけどさ・・・。

けどいくら索敵でも、人物の特定まで出来るのかしら?


「ん~っとね。

 ご主人様とはいつも一緒にいるから、どんな気配か覚えてるの~♪

 それにご主人様、普通の人とは違う気配がするから~。」


「ああ、テンイは異世界人だものねぇ。

 でもそれじゃあ、ミロの方は?

 なんで一緒だってわかったの??」


勇者と違って、ミロとは今日出会ったばかりなのよ?


「え~っと、ね。

 ミロさんも普通の人とは違う気配がするの~。

 ご主人様とちょっと似た感じかなぁ。」


ゑ?


「サーラ・・・。

 もしかしてミロって、勇者と同じ異世界人!?」


その割に勇者が異世界出身なのには、それほど強い関心を見せなかったけど。


「いや、お嬢様は異世界人ではないはず。

 ・・・って、そんな事はどうでも良い!!

 今、お嬢様はあのイケメン勇者と二人きりなのか!?」


「う、うん。」


あまりに勢い良く尋ねられ、戸惑いながら返答するクロ。


「あ、あの野郎・・・。

 いくら中身があれとは言え、これほどの美少女を連れておきながら、お嬢様にも手を出すだと!?

 なんて誑しなんだ!!」


「中身があれってど~いう意味よ!?

 嫉妬魔族。」


「それにどう見ても、ミロの方から勇者に迫ってなかった?

 ・・・その勢いで、ってのは十分ありえそうだけど。」


『据え膳食わぬは男の恥』と言うし、美少女好きの勇者なら迫られた勢いで・・・。

ってのは、全然ありえる話ね。


「いやいや、んなしょ~もない事はともかく・・・。

 いくら何でもテンイとミロが二人っきりなのはまずいわ!!

 クロ、早くテンイ達の元まで案内してちょ~だい!!」


「うんっ!!

 わかった~。」


にしても聖女ったら、妙に焦ってるわね。

らしくない。

やたらミロを警戒してたのも気になるし、これは急いだ方が良さそうだわ。


・・・でも。





「お嬢様のためにも、あの誑し野郎の蛮行を止めるべきか・・・!?

 ・・・いや、だがお嬢様があいつを望むのであれば。

 魔族の私よりも、実力と容姿を兼ね備えたあいつの方がお嬢様に・・・でも、だが!!


 あああああああああ!!!!

 私は一体どうすれば良いのだ!?」





サーラ・・・。

気持ちはわかるけど、大声で叫びすぎよ。


「サーラはどうする?」


「放っときなさい。

 あんな青春魔族。」


なんかサーラ見てると、魔族に対する警戒心が急激に薄れていくのだけど。

周りのパーティの参加者達でさえ、困った若者を眺めるかのような眼差しでサーラを見つめている。



「・・・ミロお嬢様の従者は、おっそろしい魔族だって聞いてたがよう。

 怖いのか?

 あれ。」


「バッカ。

 ガチでやばいのはミロ様の方だよ。

 魔族の従者なんておまけだ、おまけ!!」


「そうね。

 ミロ様を裏切った連中は皆、破滅するって噂だしねぇ。

 触らぬ神に祟りなしよ。」



しかし本当に魔族のサーラよりもミロの方が恐れられてるのね。

少なくとも単純な戦闘力は私以下だろうに、彼女は一体・・・。


不可解に思いつつも、私達はクロに案内されるまま、勇者とミロがいる場所へと足を進めた。


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