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第135話 第4のハーレム編① どちらでもない者
Side 〜???〜
「さ、行こうか。
○○○○。
悪しき魔族へ正義の鉄槌を・・・。」
「はい・・・。
マサヨシさん。」
とある転移勇者達のリーダーから声を掛けられ、言葉控えめに返事する。
俺の姿に転移勇者達からは熱意を持った眼差しを向けられて。
一方、転移勇者のハーレムからは疎まし気な眼差しを向けられて。
・・・だが俺の正体を知れば、そんな無邪気な表情も恐怖で歪んでしまうだろう。
今、俺は人間共のPTに混ざり、奴らと共にいる。
しかし俺は人間じゃない。
魔族でもない。
どちらでもない。
だから誰とも分かり合えない。
共にいる事は許されない。
俺は一人。
一人ぼっちだ。
そう・・・。
永遠に。