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■プロローグ
身長、低い男の子だなぁ。
と思ったのが、最初の印象。
大学の入学式の時に、たまたま、目に入った男の子を見て、思っていた。
スーツ姿があまりにも似合ってなくって、正直、中学生かと、思った。
桜の花が舞っている中で、私は、他の誰でもない、その人に目を奪われていた。
小動物のような愛らしさのあるシルエット、
遠目から見ても、顔が、整っていることが分かった。
「・・・・・・。」
そして、男の子達に囲まれて笑う顔の、あどけなさに、目を奪われた。
「尊い・・・。」
私は、ポツリと、呟いた。