第三話 修行
気長に読んで行って下さい。
修行は半年と経った。
半年の間はずっと『加速』と『身体能力強化(上)』を使った状態で普通に動ける様になること。
『加速』を使った状態になると足が異常に軽くなり一歩動かすだけで十歩動く様な風になり操るのにかなり苦労した。
『身体能力強化(上)』はその名の通り、身体を強化を出来るものでら、(下)(中)(上)そして『EXスキル』に指定される(極)の四つがあり俺は普通の『スキル』で一番高い(上)だ。
師匠からすると一番扱いが難しいとされて、俺は一度使うだけでその日の体力は殆ど持ってかれていた。
「師匠、また凄いの作りましたね」
俺が修行から帰って来るとそこには師匠が三日かけて作り上げた丸太で出来たログハウスがあった。
三角屋根にドアもあり、窓は無いのかな?、それでいても三日で作り上げたにしては出来過ぎてる様な…………。
師匠はどや顔をしてるので多分、自信作なんだろう。
中に入ると真ん中に一つ机と椅子が何故か四つあるぐらいで他は何も無い。
机と椅子が四つなので広々とした空間にも感じるが絶対それ以外作れなかっただけの様な気もする。
「今日からは外で眠らんでも済むからの~、リース?女子を連れ込むなよ?」
それは有り得ない、まず俺は修行してて近くの街には師匠が行ってるためどっちかと言うと師匠の方が心配だ。
「まぁ、お主には想い人が居るから安心かね!」
ガハハハ!と笑う師匠はかなり鋭い。
一度も話したことは無いはずなのに、何で分かるんだよ。
教会で一つ下の妹みたいなのが居て、本当の妹はどんなのかは知らないけど、いつも「リースは!」とか「もう!リースは!」と俺に怒って散らかした部屋とかを掃除してくれたり、良くシスターと一緒にご飯も作っていた世話好きな女の子だ。
名前はミウ、『帝』と言う東の国から来た子みたいでミウと言う名前は『美海』こう書くらしい、『帝』の字は良く分からないが美しい海と言う意味らしい。
「はぁ、まぁ良いです、今日の晩飯狩ってきますから」
「ワシは街に用があるから、下ごしらえは宜しくな~」
そう俺達はお互いに行く場所があり別れた。
「…………」
俺は狩りから帰ってきて今日は一角兎と鳥を数匹狩って来たのだ。それまでは良い。
目の前に居る子誰?
髪は銀色で腰まで伸びている十二~十五ぐらいの女の子に見える。
師匠は口笛を吹いて外方を向いてる。
あの野郎、人に連れ込むなよと言っておきながら自分が連れ込んでるじゃないか、それも年端もいかない様な女の子を…………。
「きみ、もし師匠に何かされてるなら言いな、直ぐに騎士団の詰め所まで連れて行くから」
「へ?」
俺は女の子に近寄り声をかけた。
女の子は戸惑ってる様で「あの、その、えっと」と言葉を繰り返している。
「正直に言いな、あの糞野郎に何されたの?」
「良い加減にしろ!!お前は少しは親を信じたらどうだ!」
師匠は怒鳴って来たが俺はとてもじゃないが信じられない。
師匠は酒癖が悪いのでそう言ったことを仕出かすかもしれない。
「な、なんじゃ、その信じられないそうな目は!」
良くお分かりで、遊びはここまでにして師匠に聞くことにした。
「まぁ、良いです、師匠、この子はどうしたんですか?」
見るなり服は汚れてて所々破れたりもしてる、首には小さな首輪もあるので多分奴隷だとは思う。
奴隷は犯罪奴隷が多いが国に税金が払えない村はこう言った可愛い女の子を売り出すこともある。
胸糞悪い話だ。
「其奴は街に行く途中で盗賊に襲われてた奴隷商人から貰ったのじゃよ」
「だったら断れよ」
「ワシは断った!!、じゃけどあやつがうるさかったから、仕方なく貰ったのじゃ!」
師匠は怒鳴り声上げ、ふんぞり返った態度を取る。
言い訳ぽく聞こえるが多分本当なんだろう、この子から聞けばわかることだけど。
「えっと、まず名前を教えてくれないかな?」
「…………ルクナです」
「じゃあ、ルクナ、師匠には本当に何もされてないの?」
そう聞くと首を少し縦に振り頷いてくれた。
師匠は「ワシを信じろ!」と言ってるがそんなの信じられない、本当から確証得るまでは。
「ふん!、リースこそ、可愛いからと言って襲うなよ?」
「襲わねーよ!!」
確かに可愛いとは思う、髪はサラサラしてて、肌は白い、透き通って見えるが何処か暗い赤い瞳をしてる。
胸は年相応ぐらいはあり、多分大人なったかなり凄いものになると思う。
「…………」
「はぁ、師匠良いから、飯作ってくれ」
「師匠を信じない奴に飯は用意はせん!」
こいつ…………。
そう言っときながら師匠は三人分ご飯を作ってくれた。
優しい師匠だ。
毎日更新予定♪
誤字や脱字が多いと思いますが、宜しくお願いします。