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騎士団へ その5
すみません。鬱展開…な気が…。
残酷描写ありだと思います。
短いです。
「ゔ…」
頭に血がのぼる。
(ああ、私、首絞められて…死ぬのかな?)
脳裏に、口から血を吐き、斬られた首から鮮血を噴き出す男の姿がよぎる。
広がる血溜まり、浅く苦しげな呼吸、斬られた瞬間の虚ろな瞳、力の抜けた体。
うまく呼吸ができない。
苦しい。苦しい。苦しい。苦しい。クルシイ。
ワタシハ、マタアンナフウニ、シヌノ?
体がガタガタと震えだす。
「いや…!いや…!」
マダ、シニタクナイ!
私のすべてがそう叫んだ。
サァッという音とともに、首をつかんでいた手が崩れて砂になっていく。
ゆらり、と、いつのまにか入り口の方へ移動していた人間の方を向く。
目が、合った。
その人間は、一瞬だけ恐怖に目を見開いた後、
「ゔわぁぁ!!目が…あああああ!」
と絶叫しながら目を抑えてうずくまった。
次回、別視点です。