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OP前 その3
短いです。
「そういや、一週間後に学園に帰るんだっけ?」
詫び状を書き終わり、騎士団へ報告するために本部のある騎士居住区へ向かっている時、唐突に問われた。
「えっ、ああ、うん。ここ2年間もちょくちょく戻ってたんだけど、もう最上級生だから。」
実は、私は年齢的にはまだ学園で生活していなければならないのである。
この国の7歳〜15歳の全ての貴族の子供は、学園に所属することを義務付けられている。
学園は全寮制で、親の介入も禁止。
最も、王族だけは特別らしいが。
それはさておき。
私がなぜ学園に住んでいないのかというと、“私は学園で習うほとんどの知識を、7歳の時すでに得ていた”からだ。
“出来るようになった”ことより、“初めから出来ていた”ことの方が多い。
ただ一つ、地域の名前と、その地域で盛んな産業を覚えることは出来ていなかったが。
学園側は、「素晴らしい才能だ」と喜んでいたが、社交術の授業がある7、8、9年生まで何をさせようかと悩んでいたらしい。
そんな時、私はある人に出会った…
次回から、騎士団に所属した経緯です。