第3話 宮下専用ガジェット
ハルモニアに入隊してから早1週間がすぎた。私はとにかく電子化してからの基礎練習を毎日させられた。
練習内容はいたってシンプル。電子化した状態で、上下左右への移動訓練と訓練用バグデコイにワクチン弾がプログラムされた弾を銃で撃つだけ。まるでゲームのチュートリアルみたいなのを毎日行った。
他のハルモニアのメンバーとはまだあったことはない。他のメンバーは、メディアへの出演やら、国外のサイバーテロへの救援やらでなかなか本部には帰ってこないらしい。電子化すれば、2,3分でかえってこれるハズなんだから可愛い後輩の顔を見に来て欲しいもんだ。とかくだらないことを考えている際に、広瀬長官から呼び出された。
「宮下専用のガジェットが出来上がったから試しに装備してくれないか。」
広瀬長官が白い箱に入ったVBT装置とワクチン弾を打てる銃を2セット持って来た。
「お前は、どうやら銃タイプのガジェットの適正が高い。しかも人よりも電子化した際に一秒間に処理できる情報量が多いようなので技術部に頼んで2セットにしてもらった。」
「2丁拳銃すか、悪くない。」
「まぁ、あとはお前の使いやすいように適当にカスタムしてくれ。」
子供の頃からゲームしてるからか、電子化した際に銃を撃つ感覚が初めて打った感じがしなかった。内心私は、早く敵と戦って見たいと思う欲が強くなっていった。