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ハルモニア~Virtual Body Transfer~  作者: るのゆゆ
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プロローグ

2025年1月1日


「ずいぶん唐突ですね・・」


「あなたのような方にしかできないことですので。」


年末年始の連休中に軍服を身にまとった幼女が訪ねてきた。その幼女は国から発行された命令書を持っていた。新手の詐欺かと思ってお引き取りしようと思ったが、胸についている軍章バッチは本物だ。


そう今日から私は強制的にVRアイドル≪ハルモニア≫の一員になります。


  ********************************************


2024年12月31日


 会場に着くやいなやたくさんの人に声をかけられた。


 「みやりん、久しぶりー」

 「宮下ぁーおせーぞ!!」


ちなみにみやりんというのは私のことだ。柄でもないあだ名である。


 「ごめん、来る途中で忘れ物に気付いて戻ったから遅れちゃった。」


嘘である。コンビニでタバコ吸ってただけ。ちなみにタバコ吸っていることは周りの人は知らない。

そんな茶番をしているうちに幹事が前に出てきて乾杯の音頭をとり始めた。


「それじゃあ全員そろったんで再開を祝して乾杯!!」

 『かんぱーい』


 「最近VRアイドル≪ハルモニア≫ライブがおもしろいんだけどさー」


チッ、またこの話か・・・。ここ最近流行し始めたアイドルの一種で、VRアイドルグループ≪ハルモニア≫が全世界で大ヒットしていてる。今やライブを見ない人のほうが非国民みたいな風潮があったりもする。TVCMや音楽番組やバラエティ番組すべて総なめ状態のVRアイドル≪ハルモニア≫の話題でどこも持ちきりだ。私はVRアイドルについては詳しく知らないが、なんでも歌わずに戦闘パフォーマンスのみで活躍しているらしい。私はここ数年でアイドルの歌って踊るという定義は崩壊しつつあるとつくづく思った。

私の持論的には歌ってこそアイドルだろ!っていう頑固な考えがありどうも≪ハルモニア≫が好きになれなかった。


そうこうしているうちに忘年会は終了し、それぞれがちりじりになり帰っていった。私も≪ハルモニア≫の話題について行けず、興ざめしたので帰ることにした。音楽でも聞きながら帰ろうと思い、ミュージックプレイヤーを取り出し、音楽を再生した。音楽を聴いていると体が軽くなりどこまでも飛んでいけるような気がする。


「やっぱり音楽聞くのが最高の癒し」


 *********************************************

 

 鈴音が音楽を聴きながら帰っているその後ろで、黒い車に乗った二人の人物が計測器のようなもので数値を計っていた。


「長官あの女性ですね?」


「調和率が80%越えの人間はそうはいないからな。間違いない宮下鈴音みやしたりんねは5人目のハルモニア適合者だ。」


長官と呼ばれる軍人風の女の子は黒スーツの男にそう言い放った。


 **********************************************




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