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ただし
それは私が父が
大好きだったからだ。
おそらく
周りの人たちには
父に激似している
姉の顔は微妙だったんだ。
自分に対しての
姉の容姿コンプレックスを
私が気づいたのは
小学校卒業間際たった。
私の住む町では
祭りにお姫様役を数人
毎年、選ぶことになっていた。
姫役といっても
お飾りみたいなもので
踊りの練習などなく
着飾って立っているだけ。
なので
誰でもできる役だ。
その候補は原則
小学六年生から
中学三年生までの
町内在住の女の子だ。
私の地方では
そのお姫様役は
昔から女の子たちの
憧れだったという。
母も町内出身で
中学二年生の時に
祭りの姫役をやったという。
だいたい
町の有力者みたいな
人が目星を付けて
選ばれることになる。
祭りの少し前
顔見知りの町内会長が
我が家にやってきたんだ。




