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しかし
タイミングよく
母が帰宅したんだ。
取っ組み合いのケンカ
いや
私が馬乗りになって
一方的に姉を殴っている。
その状況を見て
母は驚いたようだ。
あんたたち!
止めなさい!
と
母が身を挺して
私と姉のケンカを止めた。
私に一方的に
ケンカに負けた
ショックと悔しさで
姉は号泣していた。
それを見て
母は私だけを
叱りつけたんだ。
もちろん
私は不満だった。
なぜなら
ケンカの原因を
作ったのは姉である。
しかも
先に殴ったのは
姉の方であったからだ。
しかし
そんなことを
いくら母に話しても
実咲!
お姉ちゃんに
謝りなさい!
と
母は言うばかりだった。
どうして
母は姉ばかりを
贔屓するのだろうか?
小学生だった
私には理解できなかった。
ただ母と違って
父は私に優しかった。
というか
姉と私への態度は
父は平等であった。




