表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

第一話

「『おにぎり創造魔法』…ですか?」


「そうだよ。余り物で済まないね。」


俺を召喚した神様は言った。どうやらお決まりのチートスキルとやらをくれるらしいが、名前だけ聞くとあんまり期待出来なさそうな気もする。


「それはどういった…」


「名前の通り、おにぎりを創造する魔法だ。具や硬さも自由自在さ。」


硬さ関係あるのだろうか。具材が選べるのは嬉しいが。…というか役に立つのか?


「まぁ、頑張ります。」


「頼むよ。君には期待しているから。どうかこの世界を救ってくれ給え。」


だったらもっと良いスキルくれよ。喉まで出掛かった言葉を呑み込み、俺は異世界へと転送されるのであった。




言い忘れていたが、俺の名は飯田輝幸(いいだてるゆき)。前世では高校生をしていた。帰宅途中にボーッとしていたら暴走トラックに轢かれてしまった訳だが、何やかんやあって異世界転移する運びとなった。


「さて、ここは何処だ。」


何はともあれ現状確認だ。切り替えていこう。

…元の世界への未練が無い訳ではないが、死んでしまったものは仕方が無い。というか、こういう剣と魔法の世界で生き抜くのは生半可なことでは無いからな。覚悟を決めるのは早い方が良い。ラノベで学んだ。


「森っぽい。それもかなりデカい。」


『小学生か俺は。』と心の中で虚しいツッコミを入れながら辺りを見回す。少し歩いて探索してみるのも良いかもしれない。しかし…


「腹が減ったな。」


ここで俺は初めて神様に貰ったチートスキル(?)を思い出した。




「うん、旨い。」


初めての(おにぎり)創造魔法は無事成功し、俺は自ら創り出したおにぎりで腹を満たしていた。とりあえず鮭と梅と塩を作って、全部平らげた。想像以上に旨くて感動してしまったのもある。


「…しかし炭水化物ばっかだな。」


食えるだけ有難いんだけどね。食事情は今後改善するとして、まずは動かねばなるまい。


「…ん?」


「ご、ごはん…ウジュルッ…!ください…!!」


いつの間にか目の前に犬耳の女の子が居た。目を物凄いキラキラさせてこちらを見ている。これ断ったら俺が食われるんじゃないかな…




「バクバク!!ありが…ごぼっ…!?」


「食べてからでいいよ。」


飛んで来たご飯粒をかわしつつ、俺は少女の食事を微笑ましく見守った。前世の妹を思い出すぜ…


「ご主人様、泣いてます…」


「あ、いや気にしないで…ご主人様て何?」


俺もティーンだけど流石に小学生ぐらいの子に言われたい台詞では無いな。犯罪臭がする。


「私の故郷では、旅先で気に入った人をご主人様にするのです!」


「(そっちが決める感じなんだ。)そっかぁ。」


なんか良く分からないけど、とりあえず話合わせとくか。一人旅は寂しいと思ってたところだし。


「よしじゃあ着いて来な!えぇと…」


「メルです!犬獣族のメルであります!」


「良い返事だメル!」


元気な仲間が増えて幸先が良いぜ!これで俺の旅路も楽しいものになりそうだ!


「それでご主人様、これからどこへ行くのです?」


「………」


決めてなかったわ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ