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3/5

仮想現実(バーチャルリアリティー)空間

ハクノフェルはトレーニングルームにくると……。

 ここはトレーニングルームである。部屋の中は真っ白だ。

 それもそのはず。この部屋はVR……仮想現実バーチャルリアリティー空間だからである。

 この場所は、バーチャルルームとも言われていた。

 北側の壁には操作する装置が設置されている。


 ハクノフェルは操作するため装置がある方へ歩きだした。


(それにしても、この世界には便利な物があるよな。これがあれば実戦の練習を何時でもできる。

 まあ痛みは伴うが、それでも死なない。それに自分の分身を創り出す訳だから、どんな姿にもなれる)


 そう思いながら装置のそばまで来てコインをハメ込んだ。

 このコインには認識コードの入ったチップが埋め込まれている。

 コードを認識するとハクノフェルの左にハメた腕輪が発光した。

 すると腕輪は青竜を模したように変化する。

 それを確認すると装置に背を向け目の前に左手を翳したあと腕輪に右手を添えた。

 その後、脳裏になりたいものを想像する。


「魔装 青竜王!!」


 そう叫ぶと両手を頭上に掲げた。すると腕輪が光を放ち、ヴェールのようにハクノフェルへと降り注いだ。

 ハクノフェルの体は虹色に発光したあと姿が変化していった。と云っても鎧を纏ったような姿である。


「あとはフィールドか……何にする?」


 瞼を閉じ考え始める。


「ヨシッ! アレにするか」


 そう言い腕輪に手を添えると魔力を注いだ。


「フィールド(ファイブ) 竜帝の砦!!」


 そう叫ぶと、その言葉に反応して腕輪が発光する。その腕輪から光が放たれ部屋中を覆い尽くした。

 すると部屋の中が異次元化して疑似世界を造り出し始める。

 造り終えると、そこにはゲームの世界やアニメに出てくるような祭壇がある神殿の中に変わっていた。

 その祭壇には途轍もない竜が居て、ハクノフェルを見下ろしている。


「さてと、レベルも設定完了している。まあバーチャルとはいえ痛みを伴うから気をつけないとな」


 手を目の前に翳すと青竜を模った大剣が現れハクノフェルは、それを即座に手にする。

 その大剣を持ち直し身構えた。


 ――ギャオォォォーン!!――


 それに反応したかのように巨大な竜は鼓膜が破れそうなほどの途轍もない雄叫びをあげる。

 その雄叫びは神殿中に響き渡っていた。

 ハクノフェルは耳を塞いでいる。相当キツいのだろう。


「思っていた以上だな。これは、サッサと終わらせないと耳がやられる」


 そう言ったと同時に巨大な竜へと駆け出した。

 巨大な竜は、ドカドカと地ならしを始めたため周囲が激しく揺れる。

 そのためハクノフェルは巨大な竜へ狙いを定められない。


「クソッ……やっぱレベルMAXはキツかったか。途中で解除できる。だが……ここで、やめるって選択肢はない」


 そう言い両手を頭上に掲げた。


 《ブルーウイング!!》


 そう叫ぶとハクノフェルの背中に翼が現れる。

 それを確認すると翼を羽ばたかせ飛び上がり宙に浮いた。


「相変わらず……ダサいネーミングだな」


 そう呟き大剣を構え直し眼前の巨大な竜を見据える。

 それをみた巨大な竜は大きな口を開け強烈なブレスを放った。

 ハクノフェルはそれに気づくも避けきれず真面にくらい床に叩きつけられる。

 それと同時にハクノフェルの頭上に表示されているメニュー画面のHPが一気に減った。

 その後、ゲームオーバーと部屋の空間に表示される。

 そして、スッとバーチャル空間が消え元の場所に戻った。


「クソオォォオオオー!!」


 そう言い両拳で床を思いっきり叩く。


「剣技だけじゃ駄目だ。魔法を……もっと鍛えないと」


 立ち上がりながらハクノフェルは自分にそう言い聞かせる。


「トレーニングメニューを少し見直すか」


 ハクノフェルはそう言い魔装を解除した。その後、装置に設置したコインをとる。

 そして別のトレーニングルームへと向かった。

読んで頂きありがとうございます(≧▽≦)


では次話もよろしくお願いします(^_^)/

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