プロローグ✦出逢い
無謀ともいえる新連載です。
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探索するべくハクノフェルは町を歩いていると……。
「待ってくれ! 純喜、君の力が必要なんだ」
男性は顔を顰め眉間に皺を寄せていた。
紫銀の髪が光にあたると綺麗で美しい。それだけではない、まるでコスプレかのような騎士風の服を着ているため余計に迫力があるようにみえる。
この男性は、ハクノフェル・シェムズと云い別の世界メルゲルトからの来訪者だ。詳しいことは追々話すとしよう。
「ちょっと、なんなのよ! ボクは、まだやるって決めた訳じゃない」
嫌そうな顔をし叫んだ少女は目の前の男性を睨みつけた。
女子高生なのか制服を着ており一人称の『ボク』は、なぜか似合っている。
この女子高生は真瀬純喜、十七歳で高校二年生だ。
「そうは、いかない。それに猶予は与えたはずだ」
ハクノフェルは純喜のそばへと近づいていった。
「猶予って……一日で、どう決断すればいいのよ!」
「一日あれば……考える余裕は十分あったはずだよな?」
「ある訳ないでしょ! いい加減にして」
純喜は叫び後退りする。
(どうしたら……純喜を仲間にできるんだ?)
――時は二日前に遡り――
ここは現代であって異なる平行世界。この世界もまた同じような時が過ぎていた。
だが一部では魔法などが当たり前のように使われている。ただ使えない者などは機械などに頼り暮らしていた。
まあ使えても中には隠している者も結構いたりするのだが……。
とある町の商店街。ハクノフェルは町を歩き探索している。
(この辺は人通りが多い。余り目立つなって言われてるからな)
そう思い人が少ない場所を探しながら歩き進んでいた。
(……!? 可愛い。制服のような物を着ている。見た目から年齢を予測して……そうなると学生か?)
純喜のことが気になりハクノフェルはあとをつける。……まるでストーカーのようだ。
そんな純喜は手に苺のジェラートを持ち食べながら上機嫌で街路を歩いている。
(この苺ジェラート……前から食べたかったけど数量限定で中々手に入らなかったからなぁ)
そう言い苺のジェラートを舐めようと舌をだしたその時。
「キャアァァー……私のバッグがぁー!!」
その声を聞き純喜は足を止め声がした方を向いた。それと同時に、ひったくり犯の方へ駆けだす。
と……あんなに楽しみにしていた限定品のジェラートが、ポタリと無残にも地面に落下する。
そんなことになど目もくれず純喜は無我夢中でひったくり犯を追いかけた。
「待てえぇぇー……」
大きな声で叫び純喜は、ひったくり犯に追いつくなりタックルすると同時に体に跨ったあと左手を翳している。
《コーソー!!》
呪文を唱えると、ひったくり犯の体に魔法陣が浮かび上がり眩く発光した。
その魔法陣からは縄が現れ、ひったくり犯を拘束する。
拘束されたのを確認した純喜は、ひったくり犯から離れた。
「これでいいよね。さて、帰るか。誰かくると面倒だし」
そう言い純喜は何もなかったように歩きだす。
建物の陰には何時の間にか隠れみているハクノフェルがいる。
(これは……中々の逸材。身元を特定したら本部に連絡した方がよさそうだな)
そう考えハクノフェルは純喜のあとをつけた。
そんなこととも知らずに純喜は鼻歌まじりに道を歩いている。
……――暫くしてハクノフェルは純喜の家の前まで来ていた。
(ここが彼女の家か……なんて読むんだ? 漢字は苦手なんだが)
スマートフォンにある機能のカメラで表札を撮る。
(この魔道具は本当に便利だ)
写真を撮り終えると内ポケットに仕舞い近くの物陰に隠れ、スーッと姿を消した。
読んで頂きありがとうございます(*^-^*)
この作品は公募に出すために書いていたものでタイトル及び主人公、内容の一部を変えてあります。
ジャンル的に連載としては初。そのせいと当初、純喜の方が主人公にしていたのにハクノフェルが目立ってしまった。
それなら主人公をハクノフェルに変えた方がエピソード書きやすいんじゃないかと(;'∀')
とりあえず更新は他の作品と平行に書くので不定期となりますのでよろしくお願いします。
と、いう事で……では次話もよろしくお願いします(^_^)/