罪火の恋煩い
語られぬ物語は一人の奴隷によって火に炙られた………。
なんてことも無い唯の恋煩い。
火よ、高く空まで燃え上がれ。
火種を宿す魔女によって奴隷は嵐を見出された。
それが最初の人の罪となった。
やがて軌跡は誤魔化され改変された。
あぁ…………混沌の火よ、燻る薪に手を差し伸べよ。
そして奴隷は王となった。
内なる嵐を呼び覚ましたまえ。
やがて奴隷は神々に反逆するだろう………唯の愛故に。
しかしそれは人々を混沌と嵐で引き裂くだろう。
そして害悪となる。
唯の愛の旅路、その終着点は深淵にあった。
人々よ傲慢を悔い、火に焼かれるが良い………。
怒れる嵐よ静まりたまえ、貴方様の恋路を何者にも拒ませない。
我らを許し給え……。
魔女をどうか嵐を鎮め給え。
貴方様の恋路は何時しか神話、伝承として語り継ぎましょう。
だからどうか人々を混沌の火の名の下に許し給え。