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【詩集】Shangri-La

愛の廃墟

作者: 野鶴善明


 しあわせになれなかった

 ぼくの生まれた家族

 どこにでもある平凡な家庭

 世界にあふれてる

 まぶしい光に背を向けて

 愛を踏みにじる

 痛々しい日々


 嫌悪のまなざし

 傷つけるだけの言葉

 心の底が抜けてしまったような

 やるせない絶望

 堕天使に愛を売り渡し

 恨みつらみばかりをつのらせて



  誰の心にも

  神殿がある

  それは心の奥の聖なる宮

  愛や優しさや希望が宿るところ

  夢や善や美しさが生まれるところ


  心の神殿を

  打ちこわしてしまえば

  人はまともに生きていけなくなる

  腐った愛の臭いを嗅ぎつけた悪霊が

  廃墟の心に棲みついてしまう



 憎しみに目がくらみ

 愛を裏切ったことに

 気づかないでいた

 胸の痛みは死ぬまで続く

 それが十字架なら

 背負って生きるしかなくて


 しあわせになれなかった

 ぼくの生まれた家族

 ゆがんだ感情のはけ口を求めて

 狂ったように傷つけあった

 しあわせを誓ったはずだったのに

 しあわせになりたかったはずなのに



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