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覚醒 4

ミノタウロス君。とうとう悪魔のような見た目になってしまったね。

黒陽より強い君を御せる自信ないけど?

戦い好きでも裏切らないよね!?


「エレン様。ありがとうございます。残りの二人は俺がヤッちゃっていいですか?」


うおぉぉぉーい!

オガ吉君の主の為に!って真摯な気持ちどこに置いてきちゃったんだー!!


「いやダメ。それと君の名前はロスね」


「ロス・・・いいですね」


・・・なーんか扱いずらそう。


「エレン様。ロス殿の言う通り彼等は始末すべきでは?生かしておいてもきっと配合の事は黙ってられませんよ?」


確かに彼等の前で配合を使ってしまったのは迂闊だった。

しかし人間同士配合しても人間だよな?違う配合先がもしかして・・・・。

好奇心が俺を駆り立てる―――――。


「・・・。彼等を配合する」


ひぃぃーと顔を引きつる山賊を無視して配合を開始する。


『配合しますか? Yes・No』―――――「No」。


やはり山賊同士はやめておこう。


「フレアこっちに来てくれ」


フレアと一人の山賊を配合する。

山賊 × フレア =  「#%D&3$$?」 ・ 「???」


え・・・文字化けしてるけど・・・。???って何だし。

『#%D&3$$?で配合しますか? Yes・No』―――――「Yes」。


炎が立ち昇り配合が終わると人間だけど違和感を感じた。


名称 サラマンダー(人)(A)

種族 龍種系『主・エレン』

説明 人間の姿をした龍族。突然変異。

HP 556

攻撃力 482

防御力 455

素早さ 320


「よう!ご主人様!これからよろしくな!!俺っちにも名付けてくれよ!」


強い・・・Aランクかよ。

そして突然変異って何じゃーーー!!!

たかがフレイムバードと山賊配合して何でサラマンダー(龍種)が生まれるんだよー!!

変異しすぎだろーーー!!・・・はぁ、疲れた―――。


「よろしくな。んー・・・ルイ」


「サンキュー!それにしても俺っちのご主人様は弱そうだな!ハハハ!」


思っても言うなよ・・・。

気にしてるんだから・・・。


「でも俺っち達がちゃんと守ってやるから安心だな!」


ちゃんと頼むぞ。

もう君達のレベルにはついていけないんで。


「ルイ殿。流石にそれは言い過ぎですわ」

「そうだぞ。エレン様は俺達を生み出してくれ、バトル三昧にしてくれるんだから」


庇ってくれる黒陽と勘違いのロス。


「わりぃわりぃ!つい言葉が出ちゃって」


三人はなんだかんだ自己紹介しつつ、和やかに話していた。

それにしてもルイは見た感じ同い年くらいに見えるのにこの中で一番強いんだもんな。


「そう言えばもう一人の山賊どこ行った?」


「え?」三人は声を揃えて首を傾げる。


「え?逃がしちゃったの??」


「いやエレン様がルイ殿の配合の時に山賊二人を使ったのではないですか!」


いやーエレン様のご冗談は・・・。などと盛り上がっているが。

いつの間に・・・。三人使ったから突然変異したのでは?

1対1でしか今まで配合してこなかったけど、1対2でも出来るのか。


そんなこんなでそのまま夜が明けてしまった。

今日で森生活は終わりだ。

これから村へ向かう。


「エレン様。私達は村まで一緒に行ってしまうと村人が混乱するのでは?」


そうなんだよなー。


「俺っちは村と森の行き来なんて御免だぜ!世の中見に行こう!」


「我もルイに賛成だ。世の中上には上がいると言うしな。ククク」


まじかー。

旅立つのみんな許してくれるかな。

両親に一回相談してみるか。


直線的に村に向かったので帰りは早かった。

途中戦闘もあったがこちらも瞬殺だった。


「じゃあ俺は村に戻るからそれぞれこの辺で待機していてくれ」


三人に食料を全部渡し、俺は村に帰った―――。


村に入るとメイが俺を見つけ近寄ってきた。

「エレン!今までどこ行ってたの?探したんだよ」


「あぁ、ごめん。山に行ってたんだ。それでどうかした?」


「うん。実は私とロサスは明日からベイリンの学校に行く事になったんだ。なんか優秀なスキルだから特別待遇してもらえるみたい」


「おお!それはおめでとう!!じゃあもうなかなか会えなくなっちゃうね」


「そうなんだけど・・・エレン!私と一緒にベイリンに行かない?」


「えっと、、ありがとう。でもごめん!実は俺もこの村を出ようと思ってたんだ。まだ両親にも話してないんだけどね」


「なんでよ!村出るなら一緒に行こうよ!」


「ごめん。ベイリンもいいけど、もっと広い世界を見てみたいんだ」


「ふ~ん?次会う時には後悔しないでよ」


少し寂しそうな顔を見せたメイだったが、へへーんとアッカンベーをし走って行ってしまった。

俺も寂しいよ。

でもメイにはメイの、俺には俺の道がきっとある筈だから。


家に帰ると丁度夕食時だった。

「ただいまー」


「あらおかえり!メイちゃんが探してたけど会えた?まあもう夕飯だから一緒に食べえましょう」


夕飯を食べながらメイ達のベイリン行きの話をし、俺も村を出たい事を伝える。


「男は一度は外の世界に憧れるもんだしな、俺はいいと思うぞ」


父さんは賛成してくれたが、母さんは心配しているようだった。

だが父さんが説得を手伝ってくれ、承諾してもらえた。


「それでいつ頃村を出ていくの?」


「んー、ちょうど明日の午前中にメイ達はベイリンに行くみたいだからそれを見送ってからかな」


「てことは明日もう旅立つって事じゃないの」


もう!勝手に何から何まで決めちゃって!と言う母さん。

父さんはうん、うん。と聞いていたが母に一喝されていた・・。


「ご馳走様。旅立つ前にカイルに会ってくるよ!ちょっと行ってくるね」


カイルの家まで行き、カイルを呼び出す。


「元気?もうすぐカイルも祝福の儀だな!」


「あぁ。ロサスとメイの話聞いたか?」


「旅立つって事だろ?実は俺も明日あいつ等を見送ったら村を出るつもりなんだ。今日はその事をカイルに話しておこうと思ってな。カイルの祝福の儀には参加できなくて申し訳ないけど・・・」


「エレンも行っちゃうのかよ・・・。寂しくなるな。村を出るって事は配合スキルに何か使い道が見つかったのか?」


「今はまだ検証中だけどね。次会う時はきっとビックリするぜ!」


「その盛り癖なんとかしろよ。外じゃからかわれるぞ」


「盛ってないって!本当にビックリするから覚悟しとけよー」


俺達は別れを惜しむように語り合っていた―――。

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