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覚醒 2

ホン吉を連れて村には戻るのは危険なので、村の近くに待っててもらい荷物を取りに帰る。

村に戻ると旅の商人が来ており、やはりホン吉は置いてきて正解だった。


旅の商人にバレてしまっては噂され、最悪は俺目当てで配合スキルを悪用する輩も出てくるだろう。


家に着き父さんと母さんに三日間留守にする旨を伝えた。

小さい時から家族でキャンプに行っていたので、森で何日間か過ごす事に心配などは特にされずに済んだ。


剣・食料・着替えを持ちホン吉の元へ戻る。


「ホン吉、お待たせ!じゃあ行こうか」


ホン吉を連れて更に森の奥に進んでいく。


ガサガサ―――何かいる・・。


「ギャギャギャギャ!!」

ゴブリンが三体襲い掛かってくる。


剣を抜きホン吉には中央の敵を突き刺せ!と指示する。

俺は右側のゴブリンを一匹突き刺して仕留める。


ホン吉も中央のゴブリンの胸あたりに角を突き刺したが、即死させる事は出来ず、

左側から来ていたゴブリンに錆びた剣を振り落とされホン吉に命中した。


「ホン吉!?」

ホン吉は死亡してしまった様だ・・・。


中央のゴブリンはホン吉の角が抜けず苦しんでいる様だ。

動けないゴブリンは放っておき、先にホン吉の仇を取りその後苦しむゴブリンを仕留めた。


「ホン吉・・・忠実に戦ってくれてありがとう。今復活させてやるからな」


ゴブリン一匹とホン吉を並べ【配合】スキルを使用する。


『配合しますか? Yes・No』―――――「Yes」。


名称 ゴブスライム(E)

種族 魔物系『主・エレン』

説明 スライムを下半身に従え、上半身にはゴブリン。

ゴブリンと知能はあまり変わらない。

HP 44

攻撃力 28

防御力 15

素早さ 30


その後、残りのゴブリンを2体並べ【配合】スキルを使用。


名称 オーガ(D)

種族 魔物系『主・エレン』

説明 ゴブリンの進化形態。賢さはない。

HP 120

攻撃力 116

防御力 99

素早さ 8


オーガ強っ!スライム達とはパラメーター差が半端ない!

ホン吉はゴブリンの見た目になっちゃったが、生き返らせれたようなもの?だしよかった。


ゴブスライムにはゴブ吉と。

オーガにはオガ吉と名付けた。

名前のセンスなくてごめんね。


日も暮れてきた為、先程の戦闘場所から少し移動しテントを張る。

ゴブ吉には水を探しに行ってもらい、オガ吉には薪を集めてもらう。

その間に俺は夕食の準備だ。


家から持ってきた角兎の肉と野菜の下拵えをし、

二人を待っているとオガ吉が大量の薪を持ってきてくれた。


「ありがとう。オガ吉!」


そう言うとオガ吉は頭をポリポリ。

もしかして照れているのか?見た目は怖いくせに可愛いとこあんじゃん!


薪に火を起こしオガ吉と薪の傍でゴブ吉を待つ。


「オガ吉は喋れないのか?」


「おで・・・うまぐ喋れない」


喋れるやんけ!!!

「なんで今まで黙ってたんだよ。もっと接してきてよ!」


「おで、ごすじんざまぢから・・・なりだい」


ん?・・・ごすじん様・・・ご主人様力なりたいか!

「ありがとう。オガ吉は強そうだし頼りにしてるよ」

ニコッと笑いかけると、オガ吉も不器用ながらにニコッとしてくれた。


相手が喋れるとゆうのは嬉しいことだ。

そうこうしているとゴブ吉が川の水を持ってきてくれた。


「ありがとう。ゴブ吉!ゴブ吉ももしかして喋れるのか?」


フリフリと首を横に振る。

ゴブリンの知能じゃ喋れないのか。残念。


「よし!食事にするからそれぞれ火の回りに座ってくれ!」


みんなで火を囲み兎肉を炙りそれを野菜でクルクルと巻き、二人に振舞う。


「じゃあいただきます!」


ウマイ!!山の中で食べる物ってなんでこうもおいしく感じるんだろうか。

ゴブ吉もオガ吉もおいしそうに食べてくれていた。


ご飯の後、俺の話を二人に聞かせてあげた。

二人は時折笑ってくれていたが、

二人とも笑顔になると悪巧みしている顔に見えてしまうのは申し訳ない。


そのまま二人は交代で見張りをし、俺は眠りについた。

一つ言っとくけど、俺も見張りをするって言ったんだけど二人が寝ろって言ってくれたんだからね!


翌朝目覚めると既にゴブ吉とオガ吉で水汲みや薪集めを終わっており優秀に感じた。

朝食もサッと終わらし、出発することに。


「今日はもう少し奥まで進んでみようか」


二人には前後を歩いてもらい、辺りを警戒してもらう。

それと二人は昨日の食事では足りなさそうだったので、食料も調達したい。


午前中は何も遭遇せずに終わったが、道中薬草が生えていたので何度も配合を繰り返した。

結果的には薬草はBランク止まりだった。


Sランクまで出来れば一生遊んで暮らせたんだけどな・・・。

元手0だし。

なんて世の中そんな甘くはないよな。


他にも道中に石・木・水を色々な組み合わせで配合実験をしてみたが、

配合先が無い物は元の姿のままで一個消費してしまうようだ。


さらに奥まで進むと悲鳴が聞こえてきた。

「キャー!!!!誰か・・助けてくれー」


かなり遠くから聞こえた声だったが、聞こえた方角に向かってみる。

探し回ったがその後声は聞こえなかった為、見つからなかった。


相当森の奥まで来てしまっていたが、まだ先へ進むとオガ吉が手で進行を妨げてきた。


「どうした?」


「ごの先血・・・においする」


「ここからは警戒して進むぞ」


血の匂いがする方へ慎重に足を運ぶとそこには血まみれの人間が倒れていた。

近づくと既に腹が食い千切られており死亡していた。


ゴブ吉が地面に木の棒で絵を描き始める。

「イノシシのような絵だが、こいつが殺したと?」


するとゴブ吉はコクンコクンと頷いた。

一先ず埋めてやらないと。


再度近づくと耳が尖っているのに気付いた。

もしかして人間ではなく、、、エルフか!


気付いた俺にゴブ吉が近づいてくる。

エルフとゴブ吉自身を交互に指差してくる。


「もしかして・・・【配合】しろって事?」

コクンと頷いた。


ゴブリンスライムとエルフって・・・。配合先ないのでは?

「本当に配合してしまっていいの?もう今には戻れないんだよ!?」


それでもコクンと頷くゴブ吉に俺はエルフの隣に並ぶように指示する。


『配合しますか? Yes・No』―――――「Yes」。


闇の霧が二人を包み込み新たな個体が生まれた―――――。


名称 ダークエルフ (C)

種族 エルフ系『主・エレン』

説明 エルフが闇に堕ちし時、誕生する。頭の回転が速い。

HP 240

攻撃力 225

防御力 166

素早さ 199


・・・・。闇に墜としちゃったよ――――――――。


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