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終章
夢が終わり、覚める時間がきた。多くのロボットたちが、帰るべき場所へと帰っていく。去りゆくロボットに対して、ハーリンテンはずっと小さい手を振り続けた。
ロボット万博の終わり。いなくなるロボット。そんな、あたりまえのこと。であるというのに、ロボット万博のスペースに空きが一つ、また一つと増えていくにつれて、ハーリンテンの心の中には寂しさがつのった。
「少年」
物寂しい余韻にひたるハーリンテンに声をかけたのは、ロボット万博開催中、何かと一緒にいた、サカミ・コタツだ。
「どうだった?」
ハーリンテンは、「何が?」などと聞き返すような無粋漢ではない。
それだけで充分なのだ。
「そうか」
コタツは多くを語らなかった。
思えば変な男だ。
「次の万博が五十年後だとしたら、俺はもう生きていないだろうね。俺にとって最初で最後の万博だ。けっこう楽しかったよ」
ロボットの未来はこれからだ。
まだまだ進化し続けるだろう。
だがロボット万博は、一つの到達点を世に開示してみせた。
そして。
一人の少年を魅了したのだ。




