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女の子の部屋

 起きてきた両親を加え、美香と朝食を取っていた。

 テレビはどの局もタケルさんの殺害を伝えていた。

 若く、才能溢れ、しかも弁護士になれるほど頭もいい。

 そんな人間がなぶり殺された。

 しかも所属はあの北条美沙緒の所属する「オフィス・アークエンジェル」だ。

 報道側からすれば格好のネタだろう。

 北条もインタビューを受けていた。

 だが北条は昨夜の事件とは関係ない。

 同じ事務所の知り合いだろうが付き合いも浅い。

 なにも情報は持ってないはずだ。

 北条も一通り残念であると言っただけである。


「北条はなんだって?」


 美香に俺は聞いた。

 起きているのはわかっていたので美香がメッセージを送ったのだ。


「せっかくなのではっきり言いますね。お姉ちゃんは、またお兄ちゃんが無茶するんじゃないかって心配してます」


「深入りはしない。皆川と会うだけだ。それで……美香はどう思う?」


 母親は新しい女の出現を感じ取ったらしい。

 俺と美香をキョロキョロとみる。

 マジでうっとうしいッス。

 美香は美香で母親のウザイ視線はスルーして話す。


「晶ちゃんとタケルさんに同じ事務所以上の接点があるとは思えません」


「だよな……まったくわからん。……ああ、そう言えば北条は忙しいんじゃないか?」


「いえ、撮影が延期になって暇だそうです。『遊ぼ』だそうです」


 もはや笑うしかない。

 あいつの体力と精神力は無尽蔵か!

 ツッコミを入れつつ俺は美香に返事する。


「わかった。皆川を連れて行くよ」


「はい♪」


 最後まで母親は聞きたそうな顔をしていた。

 だが言わない。

 面倒だからだ。

 俺たちは朝食を食べると学校に行く。

 俺たちはいつもよりは口数が少なかった。

 北条の言葉はかなり当たっていた。

 なにせ死人が出たのだ。

 これからはタダじゃすまないかもしれない。

 タケルさんと皆川の追っている幼児死亡事件。

 関係があるに違いない。

 ただ、どう関係しているのかはわからない。

 だから俺は自分のステータスを確認する。



 名前  : 相良光太郎

 ヨミ  : サガラコウタロウ

 AGE : 14

 職業  : 中学生(権天使)

 所属  : 合気道部

 LV  : 68

 HP  : 820/820

 MP  : 768/1024

 STR : 381

 INT : 321

 DEF : 503

 AGI : 349

 DEX : 985

 LUK : 911933



 スキル :


 学力  : LV100

 格闘  : LV555

 物理攻撃: LV500

 物理防御: LV500

 魔法  : LV399

 おっぱい: LV255

 くっころ: LV30

 裸王  : LV600

 自動回復: LV130



 魔法  :


 ステータスウィンドウ(強)

 脳内物質コントロール

 神経伝達物質ブースト

 演算ブースト

 限界突破

 性欲コントロール

 天罰パニッシュメント



 バッドステータス:


 こじらせた童貞、上級紳士、童貞特有の猜疑心、ビビリ、貧乳教徒、くっころ、覚醒したド変態、寝不足



 備考 :


 天使

 裸を見られるとMP回復

 プロレス技 (ご褒美)を受けるとHP回復


 残りスキルポイント 2120



 ……おかしい。

 数日前より色々悪化している。

 将来が不安になるレベルで変態が加速してやがるのだ。

 俺は何一つ悪いことはしてないのに。

 だが変態という現実さえ見なければ、ステータスは順調に成長している。

 これなら死ぬことはないだろう。


 俺はため息をつくとステータス画面を閉じる。

 神様……変態を治す魔法ください。……真面目にお願いします。


 そして俺たちがたいくつな学校生活を満喫すると放課後が来るのだ。

 皆川は校門で待っていた。

 今日は女子の制服だ。

 ブレザーにスカートだ。

 俺を見ると皆川は頭を下げた。


「相良さん行きましょう」


 この間、俺たちは学校の生徒たちに目撃されている。

 なぜか憎しみのこもった目で俺を見てるのだ。


「また相良か!」


「ちッ、このハーレム野郎!」


「男の娘……ハァハァ……」


 なんか一人違くね?

 なんかおかしくね?

 ねえ、ちょっと、すっげえ変なフラグ立ってね?

 ……まあいいや。

 すごく気になる反応はあったが、ほとんどの男子生徒は俺がうらやましいようだった。

 俺はその視線からコソコソと逃げる。

 お前ら……うらやましがってるが、殺人鬼との戦いまでセットだぞ。

 ふざけんな。


「あの……迷惑でした?」


 皆川が小声で聞いた。


「まさか。それで……どこで話そうか?」


「私の家に行きましょう」


 まさかのお呼ばれである。

 女の子の部屋にご訪問である。

 歯を磨けば良かった……

 俺は顔を真っ赤にしてモジモジした。


「いや、そういうんじゃないですから」


 皆川は俺を一刀両断。

 なぜ俺の考えていることがわかった!

 女の子はエスパーなのか!

 俺は身もだえする。


「いや、相良さんはわかりやすいですから」


 なんということだー!

 おっぱい見てたのもバレているのか!

 バレているのか!


「えっと……小芝居はいいんで行きませんか」


「ああ、行こうぜ」


 キリッ!

 ごまかしたわけじゃないんだからね!

 皆川の家は古いマンションだった。


「一人暮らしなので遠慮しないでください」


 ……逆に落ち着かないだろが。

 そのエロとか青春抜きで。

 女の子の部屋とかマジで緊張するわ!

 俺たちは古いエレベーターに乗る。

 皆川は7階のボタンを押した。

 到着すると皆川は廊下の奥を目指す。

 廊下の端に皆川の部屋はあった。

 俺たちは部屋に入る。

 その間も俺の心臓は鳴りっぱなしだった。


「……」


 部屋に入った瞬間、俺は絶句した。

 女の子に幻想を抱いていたことは否定しない。

 同年代の男の子はみんなそうだろ?

 だが皆川の部屋は幻想を差し引いても異様だった。

 やたら殺風景な部屋だった。

 ワンルームタイプのタイプの部屋には布団と本棚、それに小さな冷蔵庫があった。

 あとは服がぶら下がっている程度だろう。

 本棚には書類が詰まっている。

 美香のようにやたらかわいいステッカーをペタペタ貼ってたりはしてない。

 俺はキョロキョロした。

 どこに視線を置いていいかわからない。

 人間予想を裏切られると軽くパニックを起こすものなのだ。

 途中、ベランダには下着が干してあるのが見えた。だが俺は見なかったことにした。紳士だろ?


「お茶飲みますか?」


「お、おう」


 皆川は冷蔵庫を開ける。

 すると皆川はお茶のペットボトルを出し、俺に渡した。


「お、おう……」


 俺はその場に座る。

 見てはいけないものを見てしまった気分だ。

 言葉が続かない。

 俺が緊張のあまり下を向いていると、皆川は語り始めた。


「じゃあ……まず聞いてください。私がなぜタレント事務所なんかに潜り込んだかを」


 あ、知ってる。これ絶対ヤバい話だ。

 俺の精神力、大ピンチ!

 どうする俺!

明日は雨漏りの修理(一日目)のため、PCが使用できず更新できないかもです。

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