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「おお、きたな。B」


 そのなかのひとりが嬉しそうに言い、こっちまで歩いてきた。レイリアである。とりあえず、俺も笑顔で手を振る。


「黄色い肌ね」

「それで、女性が殴られたのを見て、怒って男を殴り返したって」

「日本人のなかにも、好戦的な奴っているのね」


 ほかの女性たちがひそひそと話しはじめた。まあ、ここは言葉がわからないふりをしておこう。


「ジャスミンも、よくきてくれた。そして、ローズだったかな。こんにちは」


 レイリアがジャスミンとローズに言い、ほかの女性たちのほうをむいた。


「この男がBだ。昨夜、酒場で喧嘩をとめようとした私に加勢してくれたんだ」


 喧嘩をとめようとしたって言うか、レイリアも喧嘩に参加したような感じだったが。ほかの女性たちも、珍しそうな顔をしながら近づいてくる。それはいいんだが、とにかく男がいない。


「あのな、ここって、女性騎士団の集まりなのか?」


 俺は頭の輪っかをずらしながら、ジャスミンに日本語で訊いてみた。


「ちょっと待ってね。確認してみる。○○○○?」

「○○○○」

「男はべつの騎士団寮にいるって言ってるわ。あと、私たちは町のなかの治安を守って、男は町の外にでることが多いって」

「なるほどね」


 やっぱり、どうしたって力仕事は男の世界だからな。輪っかをはめなおしながら納得する俺を見ながら、女性たちが話しはじめた。


「私たちの言葉、本当に通じないみたい」

「男騎士みたいに私たちを馬鹿にしたりはしないでしょうけど、これじゃ、会話もできないわね」

「でも、一応、レイリアを助けようとしてくれたんだから、私たちもお礼を言っておかないと」


 輪っかを戻すと全部理解できる。それで理解できないふりをするのも面倒だ。いっそのこと、ここでは輪っかをはずしっぱなしにしておこうかな、と考える俺にむかって、レイリアより少し年上の、似たような顔立ちの女性が近づいてきた。


「私はミーリアと言う。ここの騎士団のリーダーをしていて、レイリアの姉でもある」

「こちら、ミーリアさん。騎士団のリーダーで、レイリアのお姉さんだって」


 一応、ジャスミンが通訳をしてくれた。やっぱり輪っかはずらしておこう。


「○○○○」

「それで、レイリアを助けてくれたことについて、お礼をしたいって言ってるわ」

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