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 ジャスミンがレイリアに聞き、返答を聞いてこっちをむいた。


「もちろん本気だって」

「あ、そう。じゃ、次は、明日の予定の確認だ。俺たちは、明日、魔法使いのところに行って、ナイトゴーレムの剣を見せて、暴走して自分たちがあぶなくなったって言うんだよな?」


 ジャスミンがうなずいた。


「そうだけど?」

「そのあと、暇か?」


 言われてジャスミンが、少し考えた。


「えーとね、うん。都にきたから、ここでしか買えないものを買うくらいで、あとは、特に何もないわ」

「じゃ、午後は自由なわけだ。その時間、俺は自由だってレイリアに言ってくれ」

「○○○○」


 ジャスミンの通訳に、レイリアが嬉しそうに笑顔をむけてきた。ま、俺も観光くらいはしたかったし、騎士とコネをつくっておいて損はないだろう。


「じゃ、そういうことで。また明日。あとは飯だな」


 話はこれで終了である。レイリアが頭を下げ、食堂からでて行くのを見届けた俺とジャスミンは近くのテーブル席に着いた。ジャスミンが手をあげて食堂の店員を呼ぶ。

 さっき、荒くれ男にひっぱたかれた女性店員がきた。まだ頬を抑えている。


「大丈夫だったか? そういえばジャスミン、魔法でなんとかできないか?」

「それは無理。怪我していたら直せるけど、ただ痛いだけっていうのは――えーと、人間の病院で、あれは麻酔って言ったかしら」

「あ、じゃ、仕方がないな」


 そこまでの大ごとじゃないから、痛みはひいてもらうまで待つしかないわけだ。考える俺の前で、ジャスミンが話しかけた。女性店員がこっちをむく。


「○○○○」

「心配してくれてありがとう。それから、私のために戦ってくれてありがとう、だって」

「○○○○」

「日本人は全然チップをくれないケチな民族だけど、優しさは心にとどめておきますって言ってるわ」

「――あー、俺たち、そういう習慣がないんだよ」


 こっちにきた以上、やっぱりチップ文化に合わせなくちゃならないのかな、なんて思いながら、俺は女性店員の持ってきたメニューを開いた。当然ながら、なんにもわからない。


「うどんある? かけうどん。できれば月見うどんにしてほしいんだけど。――サーバナイトって、生卵を食べるか?」

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