表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/9

現れた箱

看護士は泣き疲れて眠った少女をじっと見ていた

隣にいる彼女の弟は目覚めないかもしれない

それがどれだけ彼女の負担になるかは容易に想像出来た


看護士としての私は出来る限り彼女に寄り添おうと決めた

じゃあ人間としての私は?

ただ願った。賢治君が目覚める事を。





古い神話の話


神々は美しい人間の女性を作り出した

彼女には二つの物が与えられた

一つ目は開けてはならない箱

二つ目は好奇心


彼女の好奇心....いや 願いは理性を越えてしまった

開けてはならない箱を開けてしまった

箱からはあらゆる絶望が飛び出した

たった一つの希望を残して



私は真っ暗な空間に居た。

ここはどこなのか? さっきまで私は病室に居たのではなかったのか?

そう思ったとき頭に声が響いた


「ここは箱の中。 あなたの心の中。」

どこから話しかけてきているのか?


「私に身体はないの。 だって私はあなたの心の一部なんだから。」

私の心の?いまいち状況が掴めない


「とにかく忘れないで。

あなたが強く願えば箱は開く。

あなたが願いを叫べば箱は叶えてくれる。

あなたの大事な何かを代償に。ね。」

その声を聞くと私の意識は遠くなっていった




次に意識が戻った時には私は病室に居た

左手には何かを握りしめていた


箱だった。

見たこともないような文字が刻まれた小さな箱

その見た目とは裏腹に禍々しい何かを感じる箱

夢ではなかった


これこそが私の運命を左右する箱だった



パンドラの箱(壺)の話と酷似していますが全く同じではありません。

私なりに改変しています。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ