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幕開け
私は愛雨より劣らなくてはいけない。なぜなら、両親の機嫌がわるくなる。すると、私にあたってくるからだ。だから、メイクして目を小さくみせたり、顔を大きくみせたりして容姿を劣らせたりテストでは60点以上を取らないようにしたりしている。まぁ、面倒くさいけれど。
『優雨、受験する高校は五流高校だっけ?』緩く巻かれた髪をさっとはらい、馬鹿にした意地悪な声で言った。
『うん…』弱々しい声で言った。ま、違うけどね。私が受験するのはのはトップの凛貴高校。何故かっていうと、入試に成績が入らないし、主席になれば、タダで食事と寮生活がついているから。だからこんな愛雨に劣らなきゃいけない面倒くさい生活はもうすぐで終わりなの。




