表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/14

二話 猫の耳

これは全年齢対応 (のハズ)です!しかし、あくまでも自身が思っているだけであり、他の人からすれば、きつい表現などが含まれている可能性があります。ご了承ください。無理せず読んでください!

「ファーッ。」

 今日は土曜日、休みとなると積極的に休んでいたいケントは、その重い体を上げて洗面所に行く。家には家族も住んでいるために誰かに合うということがある。しかし朝の6時、4月のもあり太陽はすっかりのぼっている。

 窓で陽の光を浴びて目を覚まさせようとする。しかし、朝は弱いのか全然起きた気分になれない。そんな感じを表すかのように可愛らしいあくびが家中を響かせる。一軒家なので迷惑はかからないはずだ。

 今日は家族で休みを取っており、4日に一日ある自動でご飯が出る日と重なる。

 ラッキーとか思って眠りにもう一度つくのを我慢し、洗面所に行く。

 洗面所には誰もいない。休日だから忙しく朝の支度を必要とする人がいない。つまり洗面所でゆっくり支度ができるってわけだ。

「流石に朝の6時に使う人はいにゃいか、ゆっくり歯でも磨いていくか。」

 彼は誰もいないことをいいことに、ちょっとふざけてみた。心の中はちょっとだけやったと思っている。

 洗面所の前にいけば、鏡がある。鏡にはいつものかわいい顔と、猫の耳?

「またあいつか、どんだけ好きなんだよあのケモナーが!でも、なんか動いている気がする。」

 冷静になろう。まず感触とモーターの確認だ。

 触ってみると本物を疑うレベルで完璧な触り心地だ。しかし、機械特有のあのモーター音や振動などは一切感じられなく、そのかわりに耳に指を入れたときのあの音が聞こえる気がする。

 しかし、真実に気づくまで、実に10秒かかってしまう。

「触っている感触が、ある?」

 彼の学力全国一位の天才脳が理解に10秒を要すること。それはスーパーコンピュータが300年かかる計算を彼が解くことと等しい。と誰かが勝手に言っていたのを思い出す。流石に円周率250万桁に入る1の数をさらっと答えたのが悪いのだろうか、とりあえず彼が困惑しているのは間違いない。

「いやまだだ、まだ脳波と同期とかしてそんな感触を表現しているかもしれない。」

 彼はこういった。これからのことを

『約100年後には人間は外部から電気信号などで味わったことのない感触を味わうことができる。ノーリスクで。』

 と、学者が10年悩み、100年後の未来について大々的に発表しようとしたことを、とある番組で天才小学生が未来を予想するコーナーでサラッと言われてしまい。その学者曰く

『彼は我々より12桁も違う知能をもつ。彼に質問するのであればできるだけ人類に役立つことを聞いてほしい。』と。

 つまり彼は人類の最高峰の中でも一番上にいることになる。

 そんな嘘のようなホントの話はおいておき、

「まだ離してしまえばなんとかなる。多分そうだ。」

 引っ張ると痛い。体の一部でなければ感じない感触を感じる。

「かつらみたいに、根本から来ているパターンか?でもなーそれでも取れるはずなんだ。」

 彼は熟考した。熟考した結果は、

「まじで耳生えたのではないのか?」

 声にしてしまう。ナノべとかだと、主人公が獣人化するのはある。はず?

 腰にある尻尾の名残らしい部位を触る。何も生えてなかった。

 鏡で耳元を確認する。人間らしい耳が佇んでいる。

 猫の耳(仮)の根本を触ってみる。根本はプラスチックではなく、

「素肌だ。」

 彼は思った。獣人化ではなく単純に猫の耳が生えたんだと。

 そんな非現実を感じていたときに、部屋の方から物音がする。

「この泥棒猫が、なんでこんなところですっ裸でいるんだよぉ!」

 はっきり聞こえる妹の声が家中を響く。

 嫌な予感がして自身の変異を無視して自身の部屋に行く。

「あ、お兄ちゃん、誰って、あ、あ、あぁぁァッ。」

 ケモナーだった妹が倒れる。とりあえず部屋を見る。

 そこにはなんか人がいた。なんかおんなじ境遇にあってそうな。ベットの端では多分トマトピューレと混ざりきってない7色絵の具があるがよくわからないので見なかったことにしよう。

「あーケントぉ、なんかよくわかんないけどおんなじ姿になったし話せるようになったし、ケントは私とおんなじ耳生えてるし、何あったのかにゃー?」

 とりあえず状況を説明しよう。

 ・名前を知っている

 ・完璧な銀髪

 ・女である、のか?(自身が男の娘であることを加味して)

 ・おんなじ姿...と言った

「は、ハクなわけないよね?」

「え、そうだけど?」

 つまりこういうことだ。

 ・ハクが擬人化し、多分15才の少女となった

 ・自身もハクも困惑しざる状況にある

 ・ケモナーでブラコンな妹は僕を見て失神状態

 ・頭がこの状況を夢だと判断している

 頬をつねるといつもの痛みがある。歯医者に行った後ではない。つまり現実である。

 =自分はガチで猫耳生えてしまった。

「あ、おいイア、起きろって、とりあえずバスタオルもってこい!」

「ねえ、現実だった?なんか猫ミミつけたぁ... ガチっぽいね、持ってくるね。」

 理解してくれたらしく、とりあえずタオルが渡された。

 猫を捕まえるかのように抱きついて、風呂上がりのバスタオル一枚のときのような巻き方をする。

「あれ、近い。」

「ちょっと黙って、どういう状況かわかるけど、人間はなにか着ないと気がすまないだろ!」

「う、うん。」

「ちょっとー、かわいいだけが取り柄じゃないハイスペックイアさんがいる中でそんなことしないでー。」

「なんだよ中学模試学年4位の人は。」

「な、なんでそれ知ってるんだよ、それにしっかりトップ取りましたー。」

「数学だけでしょ、僕が言ったのは全体の話だよ。」

「あーッ、いいですね全国模試トップ総取りの3人の内の一人は。」

「何だよ。」

「それよりも誰だよあの泥棒猫は!」

「多分ハクだと思う。」

「なんでよ、証拠見せなさい!」

「なら家中探してみろ、絶対いないぞ。」

 ダダダッと階段から降りる音、そしてダダダッと階段を上る音、察したのだろう。

「まじでハクって言うの!?まあ特徴は一緒だけどさぁ。」

「ねーねーぇ、なーにしてるの?イアちゃん。私を、探しているの?」

 尻尾をフリフリしながら鼻同士がくっつきそうな距離までハクが近づく。イアは押し倒された。

「ねーねーって、いつものようにぃ、もふもふしてよぉー。」

 もう一度いう。イアはケモナーだ。猫耳美少女がこんな距離にいればまず失神する。

 失神しているので耐性を持っている。

 ハクはそれを知らず仰向けに横渡るイアの上に馬乗りする。

「ねーってぇ、ねー!」

 彼女はいつものようにイアに揉まれたいのだろう。またイアは理性でなんとかしようとする。

 イアは、理性を失った。

 ハク(暫定)はいつも以上にありとあらゆる部位を揉まれてしまう。


 [ X ]


 家族会議が始まる。

「では、城下家父慶宗(よしむね)の下に、家族会議を開始する。」

「お父さん、古いってそんなこと。」

「あら、イアもそう思っているの?でもお母さんもこのノリ好きだから止めないよー」

「なんかここまで定型文だな。」

「では茶番はここまでにするが、我々には2つ解決しないといけないことがある。」

「では、ボードに書いたのでみてくださーい。」

 お母さんがボードを取り出す。内容は...

 ・ケントの耳について

 ・ハク(暫定)について

 だ。

「まず、長男健人(ケント)に質問だ。ただのつけ耳じゃないな?」

「さわればわかるよ、ほら。」

 耳が触られる。

「まじで本物だ。」

「ほら、言った通り。」

「では、学校に報告か?」

「あなた、まずは病院。あの大きい場所ならわかるでしょ。」

 トントン拍子に話が進んでいく。結論としては。

 ・一度病院に行こう

 ・ハクはハクであった

 ・とりあえず朝ご飯をケントが作ることになった。

 つまり、暫定が確定になったことと、お父さんのマジで食堂開けるレベルの食事を食べることができないことが決まった。


 今日の朝ご飯を作る。まず6合のお米と適量の水を炊飯器に入れ早炊きで炊き始める。

 玉ねぎとピーマンを千切りにし、軽く炒める。

 ボウルに炒めた玉ねぎとピーマン、ひき肉に塩コショウと片栗粉を適量合わせて揉み込んでいく。

 スライスチーズを半分に切り、重ねていく。

 重ねたスライスチーズを中心にタネを形作る。

 トマトを潰してコンソメと醤油、ウスターソースを混ぜる。朝なので赤ワインはあえて入れない。

 それぞれをフライパンの上で混ぜ合わせる。

 鶏ガラスープを用意し、中に野菜を適当にいれる。

 ハンバーグとスープができた頃に皿を6枚用意する。

 皿にレタスとハンバーグを盛り付ける。スープはスープの皿に。

 ご飯を茶碗に盛り、食卓へ並べる。


 チャイムの音がなる。おそらくアイナだ。

「イア、玄関たのむ、手離せないから。」

「おけです。」


 ↱⇄↲


「はーい」

 玄関から陽気な声が響く。

「あ、先輩、おはようございます!」

「なんか先輩って呼ばれ方なれないなー、できればアイナって呼んでほしいなぁ。」

「先輩は先輩ですからあんまり気にしないほうがいいですって。」

 自称後輩であるイアだ。大体迎えにくるのはケント君の方なのだが、朝ご飯ゴチになるので手が離せないだろう。

「では食卓へどぞ。」

「その口調もなんとかなんないのかなー」

 彼女はなにか私だけ変になる。緊張して名前言えないのかな?別に大した人じゃないのに、

 玄関から食卓へ向かう。もちろんゴチになるので愛情込めてハグをする。

「はーい、学年2位総取りしてしまったアイナちゃんが来たよー」

 つい全国2位で総取りしたことを忘れて皮肉交じりに言ってしまう。

「なんだ全国模試495点の方ですか。」

「言い方ひどくない?一応満点近くなのだけど?」

「あー、この夫婦揃ってテストでバツ書かれたことない上に大学院と専門卒のハイスペックヒューマンだから、その子供までとんでもない扱いされているんだよ。」

「天才の子は天才、ひどいなこの家族は」

「ひどいとは、ねーケントぉ、一発いってってー」

 私は知らなかった。本当にいろんなことを。

 そこに立っていたのは、なぜか猫のつけ耳をしているケントと、更に尻尾までつけられた誰かがいる。尻尾がついている方はバスタオル一枚だし。

 イアが暴走して、イアの友達に被害あったのかなぁ。しかし、ケントの方はセンスが光っているようにも感じてしまった。

「ケント、なに驚かせようとしているの?確かに可愛いし色々言いたいことあるけど、もう外していいんだよ?」

「なんか外せないんだよね、それに血液流れている。僕にだってわからない。」

「へー、じゃあ見せてよ、解剖してぇ、その耳がどのような構造なっているかぁ。ああ、考えるだけでぇ、ハァハァッ」

「おいカエルの解剖実験で性癖の扉開いたからってそれはないでしょ!」

 後輩イアに止めさせて、トゲアリトゲナシトゲトゲの解剖(かいぼう)標本(ひょうほん)で許してしまった。それにどこでそんなの見っけて標本にしたんだよ!

 しかし、標本の欲もある私は受け取ってしまう。解剖欲が止まらない自分にあきれている。


 ↱⇄↲


 僕はとんでもないやらかしを犯してしまう。もちろん不可抗力でだ。あぁハズいッ!

 やむを得ず朝ご飯の後に説明してしまう。


「勝手に生えてきたのかぁ、私こういう病気知らないよ。フィクションじゃあるまいし。」

 頭を撫でられて愛でられる。困りものだ。

「とりあえず病院に聞いてみる。」

「そうだねー、プロに聞いてみるのが手っ取り早いよねー」

 というわけで、家族全員にアイナ含めた人たち(?)が病院へと向かう。

いかがでしょうか、この作品に関する感想や文句、誤字脱字などはバンバン投稿してダイジョブです。もし面白い・続きを読みたいと思ってくれたらブックマークや下にある(はず)の☆☆☆☆☆の評価も忘れないうちにしてほしいです。

ちなみにトマトピューレと混ざってない七色絵の具はグロ回避ではなくガチでピューレと絵の具です。

この理由は後ほどわかります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ