一話 ただの娘(◀こ)
これは全年齢対応 (のハズ)です!しかし、あくまでも自身が思っているだけであり、他の人からすれば、きつい表現などが含まれている可能性があります。ご了承ください。無理せず読んでください!
「むにゃむにゃ、もう朝なの?さっさと起きないと、ファーッ!」
カーテンの隙間から早く目を覚ませと指をさすようにカーテンの隙間から光が漏れる。
彼女ぉ、いや、彼は城下健人、銀色に先が青くなっている髪に女性の理想体格な男の娘である。
朝食として、パックのご飯に一杯10円ぐらいの安いレトルト味噌汁、ハムやベーコンの代わりに大きな袋に入ったお徳用ウインナー、食べやすく乱切りにした生の人参。
質素で豪華にも感じる朝食を済ませ、お弁当を作るのに専念している。
そこに近寄る白い影が現れる。その影はケントの足をぐるぐるすり寄る。
彼女はハク、一応漢字は箔。毛並みが銀箔のように白く美しいからハクと名前をつけた。
5才のときに拾った今となっては愛猫であり、いうなれば相思相愛みたいな関係だ。もちろん、互いが思っているという意味でだ。
「はいはい、鮭あげるから大人しくまってて!」
冷蔵庫から、夜ご飯(予定)のサーモンの塊をハクの食べやすいサイズにカットし、小皿に盛り付けた。
「これあげるから許してくれ。」
と、サーモンを差し出し、そっちに目を向けさせた。塩とか調味料は揉み込んでいない単純に潮あげしたサーモンだ。
ハクは飛びついて朝ご飯を終わらせた。
ケントは弁当をカバンに入れて制服を着る。
「それじゃあ行ってくるね」
「にゃ!」
あぁ本日の尊いいただきましたアリガトウゴザイマス!と心のなかで思い、道に進む。
[ X ]
「おっはよ~、ケーンートー!」
バックハグされてしまった。そんなしてきたあの子は流星アイナ、幼馴染の関係で生まれた病院からこの高校まで全部おんなじ、もはや運命みたいなもの、
「あのねー、昨日ケントいないときにケント狙いで来た子がいるんだよ、今教室の蛍光灯交換の工事しているからって追い出したよ。」
「なんで教室で蛍光灯からLEDにする工事しているって知ってるんだよ、9箇所あって、一箇所2500円で引き受けるって言ったけどさ、」
「それより、どうやって第二種電気工事士の資格取ってきたの、高卒の資格必要でしょ、」
「一週間でアメリカの高校卒業して、帰ってきて、高卒の資格ってその学校の卒業証書をだして受けさせてもらった。」
「驚いたでしょうね、16才日本人がサラッと卒業したんだから、じゃあなんでここにいるの、」
「申請しなかったらまだ中卒、アメリカで一週間で飛び級したなんて国に行ったらすぐハーバード飛ばされそうでこわかったんだよ。」
「見た目女の子がすぐ飛び級して卒業したなんてアメリカで噂になってるでしょ、アメリカいけないでしょ、」
「うっかり卒業証書モザイク加工で出してしまって、コメント欄に『How can I graduate from high school in a week?』ってあるからもう遅いかも」
「うっかりで卒業しないで、あと鈴木さんについてはどうなのよ!」
「誰だよ鈴木って、」
と何もかも適当な二人だ。
[ X ]
「す、好きです。付き合ってください!」
「いや、そういうのは受け付けていないんだよね、ごめんねー。でも、お友達として付き合うのは全然オッケーだから、ねっ☆」
「はわわわわぁ。」
今日で何回目だろうか、記憶には今日だけで52回、入学から本日まで千回を超える告白を受け取った。男女関係なく。
「今日も人気だねー、高嶺の花って言われるだけにことごとく振っていくあんたも大概だけど」
「なんかよく言われるんだよね、心にも思っていないこと言われて、僕は平穏な生活を送りたいだけなのに。」
「そんな娘が平穏な生活送れないでしょ、」
「運命、なのかな、こんな顔じょーぶなハサミで切りとってもいいんだけどねー」
「それは残酷だからやめでね。」
↱⇄↲
「あの二人何話してるんだ、学力Dの俺にはよくわかんねーから要約してくれ樹さんよ。」
「なんだ皮肉か?要約すると、ケントは平穏に生きるために何してもいいんだと」
「なるほどね~、学力Dの俺にもわかりやすい、さすが国語トップの有名作家さんは。」
「なんだ?学力Eの俺にもわかりやすく説明してくれませんかねー、九教科893点の天才さん?」
「お前国語のテスト必ず満点取るくせに学力3位取って提出物忘れて評定Eさんが」
「なーとりあえず北海道の中高生ぐらいにしかわからない話だけでやり取りしないでくれる?それに、ケントさんと勉強するルート教えてくれ。」
「あーすまん、学年3位の学力Dさんに要約を頼まれたから、あと月曜日の5時から図書室に勉強会あるからそれにいけ」
「ありがとねー樹さん。」
「どーも、あと勇斗さんにもよろしく言っておいて」
「だとさ、充希さんからの伝言だ。」
「ダイレクトじゃねーか」
と楽しそうな3人の対話があり、終わった頃には鐘の音が校内に響く。
[ ↱X↲ ]
夕方ごろ、スーパーで大盛りあがりのイベントが開始する。
「ではぁ、これからほぼパートなアルバイト、ケントさんによる音速レジ早打ちです。この時間の売上の3%が本日のボーナスとして支給されます。本日はいくら手に入れられるでしょうか。それでは、五時半になりましたのでスタートとさせていただきます。」
コングのような鐘の音が店内を響く、週3回のスーパーボロ儲けの日だ。
ケントは集中し、カゴが早く動く。表ではレジからとてつもない音がする。お客さんがその様子を見る。当たり前のように容器の破損やズレなど、店員としてやってはいけないことはせず。その速さは目に追いつけない。迷惑をかけたいのか寿司を20パック買う人もいるが、適切な判断のもと、寿司がずれないように早くかごを用意する。
裏では、ボロ儲けで商品が飛ぶように売れるため、在庫補充にたくさんの店員が使われる。
三十分後の午後6時頃、コングがなる。
「しゅーりょーです!本日の売上はなんと、1'204'813円、最高記録更新です。報酬として、3%の36'144円をボーナスとして献上させていただきます。皆様、いかがでしょうか、ここからは通常販売ですが、6番レジにて、あの早業をもう一度見ることができます。ぜひお願いしてください。」
この時間帯で人気のレジ早打ちが終わる。ケントは天才のそれで、即座にものの状態を見て、レジを打つことをコンマ一秒でやってしまう。店はこれを見世物としてやっていく。
その後、乗り遅れたか安値狙いでくるお客さんで6番レジでレジ早打ちが行われる。
[ X ]
4月のその日にとある電話がかかる。
「もしもし、どうしたアイナ、数学Cで悩んでんの?」
(なんで分かるんだよ、でもそれじゃないの!)
「じゃあ何だよ、理系分野で聞いてくるのはなんとなくわかってるけど、それ以外に聞くなんて珍しいからさ。」
(なんか告白されるなーって思ってどうしようって。)
「んで、どうするの、しっかり決めておかないと。」
(向こう側には失礼かもしれないけど、とりあえず試しにって)
「ちょっとだけね、期間は一週間かなー」
(まあ、そんぐらいでいいのかな?自分がす、好きって感情わかんないしさ。)
「まあ、がんばれー」
(あと、明日家行くね☆)
「おいいきなりきめんなってー」
(だめ、なの?)
「別にいいけどさ、いきなり何だよ。」
(今さっきそう思っただけだって。)
「じゃあ何時頃に来るの?どうせ土日だし寝泊まりでしょ、あと現代文と歴史、あと休みだからって大量に出された科学、終わらせたの?」
(あったりまえでしょ。あと7時頃、ご飯は頼んだよー)
「おっけー、親に言っておくか。」
(頼みましたー。)
「んじゃ切るねー」
ブチッ。と電話が切れる音がした。その音が聞こえたのか、ハクさんが飛びつく。
かまってほしいなーって顔をして。
「貴様は可愛いのでぽっぺモミモミの刑に処すー」
「むにゃ!にゃ、にゃぁぁぁぁ。」
ハクは揉まれてしまう。従順なようで噛みつかない。
その空間は尊いものとなる。
その日の夢だったかどうか。
「A S D. Y N KN W W. 」
自分の知らない言語が聞こえる。
「なにをいってるんだ?」
「HN. Y WL WL BK. BT, A RG BK D.」
よくわからない言葉を放つ。とりあえず罵倒していることがなんとなくわかる。
しかし、そんな夢も終わりを告げるように吸われてゆく感覚がある。
このことは忘れよう。それがいい。
初投稿ですが、どうでしょうか。もちろん連載するのでこれからの展開を楽しみにしてください。
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最後にある意味わからない文章は後々解読できるようになります。