9話.復讐
9話目です
「変な胸騒ぎがする…アクロ…」
クレアはサタラペラに会いにいく道中、
アクロにそう告げた。
「英雄フラチャと、その弟ブラハンもいるから
大丈夫っしょ」
「でもアクロ…」
「状況で言ったら私たちのほうがやばいでしょ」
サタラペラに会いに行くために、森に入っていた
アクロとクレア。
その森は魔獣達で沸いていた。
アクロは剣で、クレアは魔法で。
「ここまで、何百匹の魔獣を殺したか…」
「アクロ!」
クレアはアクロを蹴り飛ばす。
「クレアっ?!」
クレアは魔獣、人蛇獣に噛まれていた。
「痛」
クレアはその言葉を口にした途端
氷刃でテュポーンを刺す。
首、足、腕、胴体、テュポーンは痛みに
暴れまくる。
「ぐぉぉぉ」
鳴き声のようなものが鳴り響く。
テュポーンは蛇部分で
クレアを絡めて飛ばす。
「ふ」
少し笑ってアクロはテュポーンの首を切り落とした。
「アクロ助かったよ」
「クレア、あんた弱すぎじゃ?
傷も完治してないんだから」
「あはは、辛辣」
「早く行かないとっ!」
アクロは走り出す。
「いたた」
「クレア大丈夫?!」
クレアは治癒魔法を自分の噛まれた足にかける。
「なんとか」
「走れる?」
「心配いらないよ、アクロ」
「それならいいけど」
再び、2人は森を走り出した
◇――――――――――――
「勇者リーベル、なかなか強いなぁ!」
「魔王ベルクラ、今お前を殺す」
「期待してるっぜ!」
炎はリーベルの足元に円形になって出没している。
その炎を消すため剣の先に水を纏わす。
そして炎の消火を行う。
「そんなちまっちまやってるんじゃっねぇよぉ!」
ベルクラは拳に炎を纏わせ、リーベルに殴りかかる。
そのベルクラの手首をリーベルは斬り落とす。
「くっ…流石、勇者だなぁオラァ!」
その言葉を口にして、リーベルの頭の上に巨大な炎が浮かび上がる。その炎はリーベルの頭に落ちるかに思えた。が、リーベルがその炎を剣に纏わせた水をぶちまけたあと炎を八つ裂きにして、炎は消えた。
「なんでも切れるんだな、その剣はぁっ!」
ベルクラは怒りの形相で怒鳴り散らかす。
「褒めていただき」
ほくそ笑んだあとリーベルはベルクラの背後に回り込む。そして背中を斜めに切る。
「かっ…グホホ!っ!」
口から血を吐く、ベルクラ。
「最後の言葉を聞いてやる。なんだ?」
リーベルはベルクラに問う。
「てんめぇの最後の言葉はなんだっ…よ!」
ベルクラは回し蹴りをリーベルにする。
それをしゃがんで回避し、剣で、ベルクラの首を切り落とそうとする。
「チィ!今回はっここまでだ。
近々あの最悪を巻き起こす、大戦が起きるよ。
その時はお前は強いから、魔王の最高頂の
クマニアが相手するだろう。
そしたら、お前はお陀仏だ。
せいぜい足掻けよ」
その言葉を残し、ベルクラはその場から消える。
「クッソ野郎!!!殺してやる。妾が必ず」
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