5話.アクロvsカルジュ戦
「あんたも、剣の使い手か!魔界からの従者!」
アクロはスーネの剣に対応しながら言う。
実際、アクロは押され気味だった。最初はアクロが優勢だったが、次第にスーネがアクロを上回ってきた。
「剣の使い手ですね。私は魔法も使えなければ、
素手でも戦えない。貴方が魔法を使えれば
終わりでした。カルジュ様はそれも噛んで
私を貴方と戦わせるようにしたのでしょうけど」
そう言った後に、スーネは笑った。
「そろそろ終わりにしましょうか。疲れたので…」
「お前、な…」
「星龍波動」
スーネは剣の技の名前を発した。
それだけで、アクロは部屋の壁を突き抜け外に放り出された。
「じゃあ、貴方から殺します。恨まないでくださいね」
邪悪な笑みのスーネを士郎は睨みつけた。
睨んでも何もできるはずもないのに…
「油断しただろ?お前。」
そのアクロの声の後に、剣が擦り合う音がした
「うっ…死に損ないが…!貴方生きていたのですね」
「死に損ないですけど、何か?」
そう言ってアクロはスーネの喉笛を剣で刺した。
「カルジュ様…―」
それがスーネの最後の声だった
―――――――――――――
「スーネとの連携が絶えた。君の妹の勝利だ」
カルジュは近くにあった魔法鏡を手から離して踏み潰す。
「アクロは負けない。ましてや、剣ではね」
「クレアさんもさぁ、自分の心配しなよ?
血ぃ止まんないだろ?」
「あぁ」
「死ね。悪闇黒」
「氷刃ッッ!」
咄嗟にクレアはカルジュの闇魔法を氷で包み込む。
「だから氷魔法の使い手は嫌いなんだよ」
吐き捨てるようにカルジュは言う
「ぁ…」
そう呟き地面に倒れるクレア。倒れた地面は血まみれだ。
「終わらせてあげるよ。辛いよね。『悪…』」
そうカルジュが詠唱した時だった。地面が大きく亀裂する。
「低能!クレアを建物内に連れてけ!
ここは私が相手する!」
その声が聞こえた時クレアは急いで顔をあげる。
そして自分の体が宙に浮いたことを自覚する
その原因は士郎がクレアを持ち上げたからだ。
「クレアをよくも…カルジュ…!クレアの命令なんて
無視すればよかった!!そうすれば!!
お前を殺して置けば!」
「うるさい」
「は…」
アクロの左脇付近に穴が空いていた。
「な…」
アクロは潰れそうな声でカルジュを見た。
心底屈辱だった。
カルジュはアクロを笑っていた
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