3月16日 同行
佐倉「ねぇ、明後日出勤?」
私 「はい、そうです」
たしか、18日と19日は連勤だった。
佐倉「もし、よかったら明後日同行してくれない?」
私 「もちろんです」
どこに行くんだろうか?
佐倉「ホント?助かるわ」
私 「何されるんですか?」
佐倉さんは、パソコンと睨めっこしながら私の質問に答えていた。
佐倉「明後日に打ち合わせがあるんだけど、他の人が別の打ち合わせが入って。準備する人がいなから来てくれないかなって」
私 「大丈夫ですよ」
そっかぁ。佐倉さんって、基本は外部の会社と打ち合わせをすることが多いのか。フルールは、起業してから約10年が経過した会社で基本事業はコンサルになる。まだ決して人数が多いわけではないということもあり、みんなそれなりに忙しくしているみたいだった。
佐倉「よかった。私の近くにいて、少しでも勉強になったらと思って」
私 「どこに行かれるんですか?」
佐倉さんは、手を止め私の方を見つめた。
佐倉「明後日はデザイン系の会社かな」
私 「デザインですか?」
佐倉「そうそう。土屋さんは、興味ない?」
私 「いや、できたら面白そうだなと思います」
佐倉「だよね」
デザインとは無縁の生活をおくってきたけど、面白そうな仕事だとは思う。
私 「やっぱり、営業は大変ですか?」
佐倉「まぁ、簡単ではないよね」
私 「やっぱり、そうですよね」
佐倉「でも、楽な仕事なんてないと思うよ」
私 「ですね」
たしかに、バイトをしてみてそれは痛感した。簡単だと思うのは、その仕事の深さを理解してないからだと。飲食店のバイトでも、ただ皿洗いやオーダーをとることは誰にでもできる。けど、丁寧に接客してスピーディーに動くことは誰もがすぐにできることではない。しかし、そんな簡単なことですらバイトをする前まではわからなかった。
佐倉「今度、営業の大会があってね」
私 「営業の大会ですか?」
佐倉「そうそう。それに会社代表として行かないといけないのよ。それが、不安でさ」
営業の大会なんてあるんだ。
私 「営業の大会ってどんなの?」
佐倉「なんか誰の営業が上手いのか決めるんだって」
私 「そうなんですね」
佐倉「絶対、私よりも山間の方がいいのに」
ああ、あの時の人かぁ。
私 「なんで、出ないんですか?」
佐倉「なんか、他と被ってるらしいよ」
どこか、納得がいかなそうな表情をしていた。




