3月3日 涙
これからのことを考えるのではなく、今を必死に生きようと。私は、匠に会ったことは一度リセットしてなかったことにするしかなかった。匠とのこれからは、しっかりと働いてから答えを出そうと思った。別に匠が嫌いなわけではない。ただ、今付き合ってもあの頃と何も変わらない気がしていた。それだったら、もう一度強くなってから会いに行こうと思っていた。
ー3月2日ー
匠「もし、よかったら一緒に住まないか?」
私「えっ?どういうことよ」
匠「そのままだよ。前は無理だったけど、今なら美優を養えるくらいのお金はあるからさ」
私「やめてよ、、、、、、、、」
正直、匠の甘い言葉に誘惑されると困ってしまう。
匠「嫌か?」
私「嫌じゃないけど。私自身もまだちゃんとやれてないのに。匠に助けてもらうわけにはいかないよ」
匠「じゃあ、どうしたら来てくれるの?」
私「どうしたらって言われても」
その後の言葉が見つからない。
匠「俺は、美優しかいないと思っていないから」
私「そんなこと言わないで」
匠「俺は別れたとは思ってないから」
私「、、、、、、、、、、、、、」
別れたと思ってないのか。
私「私のところから、いなくなった後のこと教えてよ」
匠「いなくなってからは、いろんなところに放浪の旅していたよ」
私「なんで?」
匠「大学が上手く合わなくてね」
私「合わなかったの?」
匠は、少し視線を落とした。
匠「ああ。普通に楽しかったんだけど、なんか違うなって感じてたんだよな」
私「そうだったんだ」
匠「合わないなって感じてからは、大学には行かず、いろんなところに旅してたよ」
私「そくなんだ。知らなかった」
匠が何を考えているか、あの時は全くわからなくなっていた。
匠「ごめんな、あの時は」
私「いいよ、別に。私も匠のことが嫌いなわけじゃないし」
匠「俺も連絡する余裕がなかったんだよな」
私「そんなに大変だったの?」
匠「ああ。もう、スマホとかも使ってなかったからな」
私「そんなに?」
まさか、匠がそんなに追い込まれているとは知らなかった。
匠「待ってるわ。俺には、やっぱり美優しかいないから」
思わず、目から涙が溢れていた。まさか、こんなに涙が落ちてくるとはな。匠の体にゆっくりと吸い込まれる。気がつけば私は、匠の胸の中にいたのだった。




