2月12日 理由
22時を過ぎた飲食店は、静かだった。
神城「へー。受かったんだ」
私 「そうなんです。どうしたらいいですか?」
バイトではなかった神城を、夜に呼び出していた。というのも、緑黄色会社をどうしたらいいか聞きたかったのだ。
神城「それは、知らないな」
私 「なんですかー、それ」
神城は、納得がいっていないみたいだ。まるで、他人事のようだ。
神城「だって、俺の人生じゃないしな」
私 「そうですけど、アドバイスください」
デザートのパフェを食べていた手をそっとおろし、首のところにもってきた。
神城「いくか、いかないかで迷ってるの?」
私 「いい条件もらってるんですけど。逆に心配で
素直に伝えた。
神城「だったらいけばいいんじゃない?」
私 「なんでですか?」
神城「だって、暇なんでしょ?」
私 「まぁ、そうですけど」
暇って、、、、。相変わらず、テキトウなことしか言わないな。コイツ、腹立つな。
神城「いけいけー」
私 「何が評価されてるかわからないんですよ」
神城「そんなの何でもいいんじゃないの?」
私 「いいんですか?」
何が評価されているか。これは、私にとって、大事な指標だった。そこで、何をすればいいかわかるからだ。
神城「働くのに意味求めすぎても、仕方ないだろ?」
私 「そうなんですかね?」
神城の言うことも一理あった。けど、そんなモチベーションで働けるかな?
神城「バイトとして?正社員として?」
私 「どっちの方がいいんでしょうか?」
神城「知らねぇよ」
また、突き放してきた。なんだよ。私は、どうすればいいか、わからなかった。とりあえず、神城の話に耳を傾けた。
私 「だって、神城さんが紹介したんでしょ。もっと責任もってくださいよ」
神城「紹介したけど、受かると思ってないから」
私 「えー。ひど」
えっ、待てよ。神城は、紹介したけど、古谷たちに言ってないってことか?私は気になったので聞いてみた。
神城「ひどくないだろ」
私 「神城さんは、古谷さんと話したんですか?」
神城「何を?」
何がいいたいのかわからないと言った表情だった。
私 「私が応募したこと」
神城「そんなの話さないよ」
私 「そうなんですね」
やっぱり、そうか。これで、おおよそのことがつながった。




