12月18日 渡邉祐奈
今日は、18時からバイトが大忙しだった。なんやかんやあったが、今日でバイトが4日目。自分の中で思ったよりも続いていることに感心した。
今は、一人暮らしのためにお金が必要ということもあり、やめられない理由になった。もう少ししたら、他にもバイトをしようと考えていた。
今日は、年末シーズンということもあり、店内は、お客さんでいっぱいだった。中には、忘年会も行われており、飲み物や食べ物も多く注文されていた。今日は、予約の時点でいっぱいということもあり、バイトは、私を含めて三人いた。一人は、以前一緒に入った湊谷。もう一人が渡邉だ。
渡邉と話したのは、お客さんがひいた9時過ぎだった。私たちは、皿洗いや皿拭き、冷蔵庫の掃除をしながら話し始めた。
渡邉「遅くなりましたが、渡邉です」
私 「あっ、はじめまして、土屋です」
湊谷「祐奈ちゃんは、私と同じ高校3年生です」
私 「そうなんですねぇ。同じ高校?」
渡邉「聖徳高校です」
〈聖徳高校3年生〉
3年1組
・渡邉祐奈
・入江未央
・橋本涼太
3年2組
・篠木七海
・佐藤和佳奈
・橘怜衣
3年3組
・湊谷渚
・矢田颯希
・田中優衣
3年4組
・高田真波
・沢田亮二
・定本健太郎
3年5組
・宝来海斗
・新垣菜緒
・山里侑大
3年6組
・若林宏太
・川中衛
・二宮新
私 「そうなんだ。仲良いいんですか?」
湊谷「普段は、別々のクラスなんで、あまり会う機会がないんですよ。でも、バイトの時は、終わったらご飯いったりカラオケ行ったりしますよ」
私 「青春だねぇ」
敬語とタメ語が入り混ざって話をしていた。
湊谷「そうですか?」
私 「うん。そういうの大学にいったら、地元の子となかなかできなかなるから」
湊谷「それはそうですね」
湊谷は、納得した表情をしていた。
私 「それより、受験はしないの?」
湊谷「私は、推薦で氷有大学に決まってて、祐奈ちゃんは、専門学校に行くんです」
私 「もう、終わってるのいいですね」
湊谷「そうですね。他の友だちは、受験頑張ってます」
渡邉「結構、私たち浮いてますよ」
湊谷「たしかにー」
どうやら、二人は、早くに進路が決まっており、時間を持て余してる様だった。
私 「聖徳は、何クラスあるの?」
湊谷「全部で6かな。たぶん、妹さんに聞いたら、結構知ってる人多いと思いますよ」
私 「そうなんだ」
渡邉「妹、いるんですか?」
渡邉が食い入るように質問をしてきた。
私 「はい、土屋陽菜乃って言うんですけど。今、海美高校の3年生なんです」
渡邉「やっぱりそうか‥‥」
私 「ん?」
渡邉「苗字聞いた時に、もしかしてって思ったんですよ」
私 「‥‥」
渡邉「妹さんから、桐生藍って子の名前聞いたことありますか?」
真っ直ぐな目をしながら、私の方に質問をしてきた。
私 「うーん。あるようなないような‥‥」
渡邉「そうですよね。もしよかったら、聞いてみてください」
私 「わかりました。知り合いですか?」
渡邉「その桐生藍っていうのが私の親友なんですけど、その子がよく土屋さんの妹の名前を言うんですよ。もしかしたら、知り合いかなって思いまして」
私 「確かに、その可能性はありそうだね」
その後も、食器を並べながら話は続いた。この日は、10時過ぎまでバイトが続いた。今日は、満席だったが、三人いたこともあり、上手く回すことができたことは、とてもよかった。少しずつ、バイトが楽しくなっているように感じていた私だった。