2月9日 副業
渡邉「今までありがとうございました」
私 「いえいえ、そんな何もしてないですから」
バイトが終わった渡邉は、私のところに駆け寄ってくれた。もう、彼女は次の進学に向けて動き出しているみたいだ。
渡邉「また、ご飯いきましょうね」
私 「そうだね。私もどうなるか決めたら報告するね」
おそらく、ご飯は行かないと思うけど、陽菜乃と同級生ということもあり、下手なことは言えない。
渡邉「はい。それまでは、ここにいる感じですか?」
私 「そうだね。お金も必要だしね」
今、最も必要なのがお金。お金があれば、一人暮らしもしたい。けど、今はそんな余裕はない。
渡邉「新しいバイト早く決まればいいですね」
私 「そうだね」
あんまり、決める気はまだない。
渡邉「ここって、新しいバイトの人入ってくるんですか?」
私 「なんか取るとは言ってましたけどね」
この前、二人が辞めることで新しい人が欲しいと言っていた。
渡邉「私と湊谷が抜けるから、残るのが土屋さんと神城さんと新山さんだけになるでしょ?」
私 「そうだね」
私のゆっくりとした話に対して、渡邊はグイグイと来ていた。
渡邉「早くとれたらいいけど」
私 「今までもそうだったんじゃないの?」
渡邉「でも、あんまり人がいない時もあったかな」
そんな時期もあったんだ。まぁ、バイトできるところなんてたくさん合るしね。
私 「へぇー、そうだったんだ」
渡邉「うん。でも、大変だったよ」
私 「そうなの?」
たしかに忙しそうだ。それでも、お金をもらっている以上、ちゃんとしないとな。
渡邉「うん。ずっと入ってると疲れるしね」
私 「それは、そうかも」
今月もたくさんシフト入っている気がした。
渡邉「神城さんは、大学にも行ってるしね」
私 「あの人は、やる気がないだけでしょ」
アイツの顔がそっと浮かんだ。
渡邉「ハハハハ。まぁ、それもあるけど、忙しいからね」
私 「忙しいの?」
渡邉「うん。大学、バイト、遊び、副業と」
私 「副業してんの?」
驚きだ。まさか、アイツにそんなことしてるなんて。
渡邉「うん。聞いてなかった?」
私 「まったく知らなかったな」
渡邉「そっかぁ。また、今度聞いてみたら」
私 「そうだね。聞いてみるわ」
今度会ったら絶対聴かないとな。




