2月7日 知り合い
今日のバイトは、とても人が多かった。22時までに20人のお客さんが来ていた。忙しかったけど、なんとか問題なく終えることができた。今は、山城さんと話をしながら、これからどうしようかと考えていた。出し終えたグラスを洗い、ゆっくりおいていく。それを、神城が拭いていくという構図になっているみたいだ。タオルを持った神城は、次々とグラスの水滴を取り除いていく。まるで、乾かしているみたいだ。乾いたグラスは、場所も変えられる。店長は、乾いたグラスを次々と持ち運びだしたのだ。
神城「最近、何してる?」
私 「この前、面接行ってしました」
昨日、緑黄色会社との面接は、本当によくわからなかった。緊張して何も話せなかったのに2時面接に通されるという。
神城「どれ?」
私 「緑黄色会社」
神城「あー、行ったんだ」
私 「はい」
あの神城の表情は、どういうものなんだろうか。私は、よくわからないでいた。
神城「古谷と会ったのか?」
私 「そうです」
即答した私を疑問をもっているみたいだった。
神城「どうだった?」
私 「年下って知らなくて」
神城「ハハハハ。そうだろうな」
そうだ。昨日の最大の誤算は、古谷が私より年下だったこと。よくよく聞けば、まだ高校3年生。私の妹と同じ年齢だ。
私 「どんな人か知ってたの?」
神城「もちろん。何度も合ってるかな」
私 「そうなんだ。凄いよねオーラ」
まさか、二人が知り合いなんてな。面接来る前に練習しておけばよかったな。終わってから、私は、後悔してしまっていた。
神城「そう?」
私 「うん。めちゃくちゃ圧倒されたよ」
神城「それ、面白いな」
そんなに面白くない。実際に、落ちたんだか受かったんだかわからないくらいだ。まさか、自分もあんなに緊張するなんて想像もしなかった。やっぱり、自分は社交的でないことを改めて実感させられた瞬間だった。
私 「そうなんでよ、退屈で」
神城「合格したの?」
私 「いや、わかんないです」
神城「そっかぁ。じゃあ、受かったらパーティーしないとな」
私 「いいですよ、しなくても」
神城「そんなこと言わずにさ」
よくわからないでいた神城は、困惑している。神城の言う通り、急には変えられない。しかし、一歩踏み出すことで何か変わるんだと思わせられた日々であった。




