表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
55/80

2月5日 緑黄色会社

 平日ということもあってか、静かなカフェは一際魅力的に輝いているように感じた。照明は、柔らかな光を放っているようで私は少し目が痛い。私が座った席は、一番奥にある窓側の席だった。私がいたカフェは、ここらへんの地域ではあまり有名じゃなかった。だからこそ、このカフェを選んだのだ。みんながよく行くカフェは駅前のカフェだ。ここのカフェには、老若男女問わずいるのだ。最近までは、高校生がよく勉強していた。

 私が座る木製のテーブルには、横の席からコーヒーの香りが漂っていた。私の横の子は、女性だ。とてもオシャレだが、まだあどけなさが残っているみたいだった。高校生と言ってもおかしくない。とても可愛くカフェラテを飲みながら、パソコン作業に集中しているみたいだった。店内は、私を入れて、5名ほどのお客さんがいたのだった。個々の席で、それぞれの人々が静かに過ごしているのがわかった。

 一杯飲み終えた私は、次に何を飲もうか迷っていた。一杯目は、カフェモカを飲んだ。メニュー表を見ていた私には、横のカフェラテが目に入ってきた。カフェラテは、エスプレッソにミルクを加えたものだ。高校生の頃は、あまり知らなかった。語源は、イタリア語をもとにする造語だ。カフェはコーヒー、ラッテがミルクを指している。エスプレッソは深煎りのコーヒー豆を使うため苦みが多い味わいだそうだ。エスプレッソとミルクの比率は1:3とされていることが多い。私は、カフェラテにしようと思った。

 メニュー表を見終えた私は、スマホと睨めっこをしていた。今日は、バイトがなかったということもあり、カフェに来て考え事をしていた。昨日言われた神城の言葉によって、自分の心が少し楽になっていた。今までは、何をしようか迷っている期間が多かったけど、今は、とりあえず一歩踏み出してもいいんじゃないかと思った。私は、明日神城に会う。そこで、紹介してもらったバイトをする。神城からは、5つほど書いてくれていた。

 5つある中で、一番興味を持ったのが、パソコンを使ったバイトだ。これだったら、どこか職場に行かなくていいし、誰かとたくさん話さなくていいというメリットがあると思っていた。給料は、自給制ではなく、報酬制だ。仕事内容は、パソコンでホームページのアレンジや競合他社の調べだそうだ。会社の名前は、『緑黄色会社』。ここにも書いてあるように創業してまだ1年になるかならいかくらいだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ